モーツァルト セレナード第6番『セレナータ・ノットゥルナ』K.239

モーツァルトはセレナードを13曲作曲しています。その中で有名な曲がいくつかあります。この第6番『セレナータ・ノットルナ』(Serenata notturna)も結構有名な曲だと思います。

また、このセレナードの最大の特徴はティンパニが入っていて、大活躍するところです。

弦楽器とティンパニという編成は滅多になく、あとはシベリウスのアンダンテ・フェスティーボ位だと思います。ただアンダンテ・フェスティーボのほうは、最後にロールが入る程度なので、ティンパニなしでもOKとなっています。

このページでは、このセレナード第6番の簡単な解説のあと、名盤を聴き比べてレビューしてみたいと思います。

解説

モーツァルト作曲の『セレナータ・ノットルナ』を解説します。

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ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756~1791)1776年に作曲したセレナードです。モーツァルトはまだ若干20歳ですね。

少し前のバロック時代の合奏協奏曲を意識して作曲されています。だたコンチェルティーノにあたる楽器が少しユニークで、2本のヴァイオリン、ビオラ、コントラバス、ティンパニとなっています。

もっともこの時代のコントラバスはヴィオローネと言って、そこまで大きくなかったため、チェロの音域と被っていたと思われます。

バロック時代の対位法を多く持ちいた合奏曲で、なかなか巧妙な作りになっています。

また、最後のロンドでは各楽器のコンチェルティーノの即興演奏が楽しめるなど、趣向をこらした曲になっています。若いころのモーツァルトの良い所を集約したような名曲ですね。

『セレナータ・ノットルナ』の構成

第1楽章:マーチ、マエストーソ
第2楽章:メヌエット
第3楽章:ロンド~アレグレット

おすすめの名盤レビュー

モーツァルトの『セレナータ・ノットルナ』の名盤をレビューしていきます。

カメラータ・ノルディカ

  • 名盤
  • 定番
  • 高音質

超おすすめ:

演奏カメラータ・ノルディカ

(ステレオ/デジタル/セッション)

カメラータ・ノルディカの演奏です。椅子に座って演奏するのではなく、立って演奏するスタイルのアンサンブルです。編成が案外大きいと思います。フル編成のオーケストラとは比べられませんけれど。

カメラータ・ノルディカは腕利きで表現力のあるメンバーが集まって結成されています。古楽器ではありませんが、古楽器アンサンブルに似たところがありますね。とても面白いし、何より楽しく聴くことができます。ロンドの即興演奏も自然にキマっています。

以下にホルベルグ組曲のYouTubeを貼っておきます。こんなアンサンブルです。新しい録音なので音質もとても良いです。

カメラータ・ノルディカのホルベルグ組曲

ヴェーグ=カメラータ・ザルツブルク

  • 名盤
  • 定番

超おすすめ:

指揮シャンドール・ヴェーグ
演奏カメラータ・ザルツブルク

(ステレオ/デジタル/セッション)

カメラータ・ザルツブルグは、1954年にパウム・ガルトナーにより設立され、モーツァルトやハイドンを得意としています。しかし、時代と共にピリオド奏法も取り入れるようになり、過去にはノリントンとハイドンのパリセットを演奏していました。

このセレナータ・ノットルナの演奏もオーストリアの団体だけあって、ノンヴォブラートで演奏していますが、きっちりした演奏です。カメラータ・ノルディカほど自由ではありませんが、軽快で速いテンポながらも、しっかりした上品なアンサンブルの上に、適度な楽しさがあります。

マリナー=アカデミー室内管弦楽団

  • 名盤
  • 定番
  • 職人的

おすすめ度:

指揮ネヴィル・マリナー
演奏アカデミー室内管弦楽団

(ステレオ/デジタル/セッション)

マリナーとアカデミー室内管弦楽団は、落ち着いたテンポで自然な表現なので、最近の演奏が速すぎるという人には良いと思います。

マリナーらしい、きっちり、かっちりした演奏です。遊び心もあって、宮殿で演奏するのに相応しい品のある艶やかなサウンドです。ただ、ティンパニが弱めになっています。

セレナータ・ノットゥルナに関していえば、やはりもう少し軽快なほうが、今風なんでしょうね。あとは好みの問題のように思います。

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楽譜・スコア

モーツァルトの『セレナータ・ノットルナ』の楽譜・スコアを挙げていきます。

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