ニールセン 交響曲第5番 Op.50

カール・ニールセン (Carl Nielsen,1865-1931)作曲の交響曲第5番 Op.50 (Symphony No.5)について、解説おすすめの名盤レビューをしていきます。

解説

ニールセン交響曲第5番について解説します。

ニールセンを代表する交響曲

カール・ニールセンは全部で6曲の交響曲を書いていますが、特に有名で名曲とされるのは、交響曲第4番「不滅」と交響曲第5番の2つです。交響曲第6番には新機軸が見られるように思いますが、中途半端なまま終わってしまったように思います。時代的にも第6番が1925年と少し時代が早くヒンデミットやオネゲルが活躍のが1940年代であることを考えると、ニールセンは少し早めに活躍した作曲家だったといえると思います。

シンプルさと独創

さて、交響曲第5番の面白さは、そのシンプルさにあります。交響曲と名前がついていますが、2楽章しかありません。たまに3楽章構成の交響曲はありますが、これらは第1楽章を省略したり、スケルツォ楽章を省略したりした結果できる場合が多いです。でもこの交響曲第5番は最初から2楽章形式で構想されたと思われます。

第一次世界大戦の影響

第1楽章の中間付近からはスネヤが一定のリズムを刻み始めます。ラヴェルがボレロを書いたのは1928年、ニールセンの交響曲第5番は1922年なので、ニールセンはボレロを知らなかったはずです。しかし、大体2楽章の両方とも同じリズムが基本となって続く構成となっています。

もう一つスネヤといえば軍隊の行進ですね。第一次世界大戦のあとです。第一次世界大戦はヨーロッパでは大規模な地上戦が繰り広げられ、非常に被害が大きかった戦争です。スネヤを合図に導かれるようにクレッシェンドし、ピークを迎え、デクレッシェンドして終わります。

新古典主義?

第2楽章も構成的には近いです。同じ音型が繰り返され、そのうちアップテンポしていきます。フーガなど対位法を多く使っていることから、新古典主義的といえるかも知れません。まあ、ニールセンの第5番を新古典主義と呼ぶのは私くらいかも知れませんけど。それもあってシンプルに聴こえるのかも知れませんが、後半は危険音が鳴り響き、何か巨大なものの存在を感じるようにも思います。

おすすめの名盤レビュー

それでは、ニールセン作曲交響曲第5番名盤をレビューしていきましょう。

ベルグルンド=デンマーク王立管弦楽団

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  • 定番

超おすすめ:

指揮パーヴォ・ベルグルンド
演奏デンマーク王立管弦楽団

ベルグルンド=デンマーク王立管弦楽団の演奏は、ちょっと地味ではあるのですが、やはりフィンランドの名匠ベルグルンドがニールセンを深く理解し、共感していて、本質的な部分を抉っていきます。少しグロテスクになろうが、一向に気にしません。それにデンマーク王立管弦楽団が家具の国デンマークのイメージ通りの色彩的なサウンドで応えています。

沢山のディスクが出ていますし、新しいディスクの中には名演奏も増えました。しかし、まずはこれを買うべきでしょうね。ニールセンが最低限理解できると思います。それで他の演奏に手を広げていけば、ニールセンの面白さと演奏の面白さがわかると思います。

ベルグルンドはシベリウスとニールセンのために生まれてきたような指揮者ですね。

パーヴォ・ヤルヴィ,演奏:フランクフルト放送響

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  • 定番

おすすめ度:

指揮パーヴォ・ヤルヴィ
演奏フランクフルト放送交響楽団

新しい全集ですね。父親のネーメ・ヤルヴィも面白い演奏でしたが、息子のパーヴォ・ヤルヴィは質の高い演奏です。聴いた感じ大分違いますが、どちらも名演奏ですね。

またフランクフルト放送交響楽団は、非常に素晴らしいテクニックで複雑な曲を完璧に演奏しています。ソロをとってもアンサンブルをとっても素晴らしいです。

デンマークという北欧らしさは、それほどありませんね。ただ、さすがパーヴォ・ヤルヴィもニールセンに対して象司が深くて、聴いていて物足りない所はありません。逆にきちんと整理されていて、目から鱗がおちる所もありますね。

交響曲第5番は、既に述べた通り、少し複雑な対位法的な個所が整理され、第2楽章なども盛り上がる所はしっかり盛り上がり、デンマーク風な情緒を求めなければ、素晴らしいの一言に尽きます。

ブロムシュテット=サンフランシスコ交響楽団

ブロムシュテット=サンフランシスコ交響楽団

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楽譜・スコア

ニールセン作曲の交響曲第5番の楽譜・スコアを挙げていきます。

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