ジュゼッペ・ヴェルディ (Giuseppe Verdi, 1813-1901)作曲のレクイエム《死者のためのミサ曲》(Messa da Requiem)について、解説とおすすめの名盤レビューをしていきます。
ヴェルディのレクイエムは「怒りの日」がとても有名なメロディですが、他の部分もドラマティックで味わい深く聴くことが出来ます。日本ではヴェルディのレクイエムは「ヴェルレク」と略して呼ばれますね。
解説
ヴェルディ作曲のレクイエムの解説をします。
作曲の動機
歌劇『ドン・カルロ』の失敗から年が明けた1896年、ヴェルディは父と妻を相次いで亡くし、さらに秋のロッシーニの死には大きく心を痛めました。
ヴェルディはロッシーニを追悼するためにヴェルディ自身を含む12人の共同制作により「ロッシーニ・レクイエム」の作曲を出版社リコルディ社と企画しました。そしてヴェルディは最終曲「リベラ・メ」の作曲をしました。
しかし、もともとこのプロジェクトが無報酬であったことと、追悼演奏会予定地だったボローニャ市が非協力的であったため、計画は頓挫していまいました。
それから5年後、ヴェルディは最新作の歌劇『アイーダ』のナポリ再演を成功させます。その直後の5月22日に、敬愛していた文豪アレクサンドロ・マンゾーニが死去し、大きな衝撃を受けました。
「ロッシーニ・レクイエム」の失敗を繰り返さないよう、ミラノ市長から演奏会費用の負担の約束を取り付けると、マンゾーニ1周忌の初演を目指して1873年6月に作曲を開始し、1874年4月にオーケストレーションを含めて作曲を完了させました。「リベラ・メ」はロッシーニ・レクイエム向けに作曲した音楽を使用しています。
初演と評価
初演は、1874年5月22日にミラノ・サンマルコ寺院にて、ミラノ・スカラ座管弦楽団および合唱団とヴェルディ自身の指揮によって行われました。また、その3日後にミラノ・スカラ座にて、ヴェルディ自身の指揮で演奏されました。
ちょうど、歌劇『ドン・カルロ』と歌劇『アイーダ』を作曲したヴェルディ中期の充実した時期に当たり、別動隊であるトランペットのバンダの使用など、その時期のオペラを活かした技法が積極的に使用されています。
例えば、「怒りの日(ディエス・イレ)」の有名な激しい合唱が全曲の中で何度も繰り返されるため、それが聴き手にオペラのようなドラマティックな印象を与えます。
しかし、教会音楽と共に、オペラの技法を多く使用したため、初演時には、「ヴェルディの激情的な音楽が教会音楽にふさわしくない」という批評が多かったようです。
曲目構成
レクイエムは通常のキリスト教のミサを元に、構成がある程度決まっています。ヴェルディのレクイエムは以下のような曲目構成になっています。
有名な「怒りの日」が2回出てきます。「サンクトゥス」も格好良い曲ですね。「くすしきラッパの音」ではバンダの金管が活躍します。
静かな部分もとても味わいがあり、4人の独唱の絡みはまるでオペラです。ソプラノが全体に活躍します。「インジェミスコ」ではテノールが活躍します。「涙の日」の四重唱も聴き所です。最後の「リベラ・メ」は深みがあり、味わい深い曲です。
Ⅰ.永遠の安息を(入祭文)
・永遠の安息を彼らにお与えください
・主よ、お哀れみください
Ⅱ.セクエンツァ
・怒りの日 (ディエス・イレ)
・くすしきラッパの音 (トゥーバ・ミルム)
・神により作られた人間たちが
・書き記された書物が (リベール・スクリプトゥス)
・あわれな私は (クィド・スム・ミゼール)
・みいつの大王 (レックス・トレメンデ)
・思い出してください、イエス様 (レコルダーレ)
・私は、あやまち嘆き (インジェミスコ)
・呪われた者たちは (コンフターティス)
・涙の日 (ラクリモサ)
Ⅲ.主イエス・キリスト (奉献文)
・主イエス・キリスト、栄光の王よ
・主よ、賛美の犠牲と祈りとを
Ⅳ.聖なるかな (サンクトゥス)
Ⅴ.神の子羊 (アニュス・デイ)
Ⅵ.聖体拝領
・永遠の光 (ルックス・エテルナ)
Ⅶ.私をお救いください (リベラ・メ)(祈祷文)
・私をお救いください
・怒りの日 (ディエス・イレ)
・主よ、永遠の安息を彼らにお与えください
・主よ、永遠の死より私をお救いください
おすすめの名盤レビュー
ヴェルディ作曲のレクイエムのおすすめの名盤をレビューしていきます。『レクイエム』のような歌詞のある曲は、持ち出して聴くにしても、一つは字幕付きのBlueRayやDVDで観て覚えておくのがいいと思います。なので、日本語字幕付きで入手しやすいものがあれば、リストしておきます。
カラヤン=ウィーン・フィル、他 (1984年)
カラヤンとウィーン・フィルの録音です。カラヤンとしては2回目の録音です。歌手陣も素晴らしく、ソプラノのトモワ・シントウ、テノールのカレーラスなど、有名なだけではなくカラヤンと息の合う歌手を起用しています。録音も非常に良いと思います。
「怒りの日」はさすがカラヤンと思わせる上手さで、テンポも理想的ですし、凄いスケールの大きさで、まさにイメージ通りの演奏です。ウィーン・フィルの上手さにも舌を巻きます。その後、円熟してまだ枯れていないカラヤンらしいドラマに満ちた演奏です。トランペットのファンファーレの盛り上げ方も素晴らしいです。トモワ・シントウの美声がムジークフェラインに響き渡り、ドラマティックな中にも味わい深さがありますね。遅めのテンポでじっくりと聴かせてくれます。「インジェミスコ」のカレーラスの歌唱も見事です。「涙の日」はドラマティックでオペラのようです。重々しく深みのある演奏です。
「オッフェルトリオ」はオペラのような厚みがある演奏で、歌手陣シントウもカレーラスも好調で、味わい深いアンサンブルを繰り広げています。「サンクトゥス」は少し速めテンポで懐が深いです。とてもスリリングで、しっかりした響きの名演です。「アニュス・ディ」は歌手陣の息の合ったアンサンブルが素晴らしく、聴きごたえがあります。
「リベラ・メ」はとてもドラマティックですが説得力があります。前半のスリリングさからドラマティックに終盤まで展開して行き、静かに幕を閉じます。
円熟したカラヤンの音楽作りの上手さが堪能できる名盤です。まだ枯れた表現では無くウィーン・フィルをしっかり鳴らしていて、過剰な表現は無く自然さがあります。絶妙な時期に録音したヴェルレクの名盤です。ヴェルレクの良い所をじっくり味わうことができます。また初めて聴く人にもお薦めです。
アバド=ベルリン・フィル、他 (2001年)
アバド=ベルリンフィルの2001年といえば、両者の関係が一番良かったころだと思います。アバドは病から復活し、別人のようなストレートな演奏をしていた時期です。アバドの演奏は透明感があり、少し宗教的な雰囲気もあり、まさに『レクイエム』です。歌手陣も充実しています。また録音も非常に良いです。
「怒りの日」はイタリア人指揮者アバドらしい白熱した演奏でベルリン・フィルの圧倒的な音響が聴けます。歌唱も素晴らしいですし、オケもベルリンフィルでなければ、有り得ないような凄いテクニックです。ソプラノのゲオルギューは表情豊かで素晴らしいです。少し宗教的でひんやりした雰囲気の中、透明感があって美しい音楽が繰り広げられます。
「サンクトゥス」は速めのテンポで爽やかさがあり、同時にスリリングです。ベルリン・フィルの機能性も活かされていて、聴いていて楽しい演奏です。「アニュス・ディ」は清涼感に満ちた演奏で味わい深いです。
「リベラ・メ」はゲオルギューの品格のある感情表現で始まります。「怒りの日」は凄いダイナミックレンジです。その後、ゲオルギューの歌唱が素晴らしく、清涼なシーンが続きます。合唱とオケのダイナミックなフーガも迫力と共に教会音楽のようでもあります。
オペラ的な所ももちろんありますが、とても清涼感があり『レクイエム』として自然に聴ける演奏です。曲によってはドラマティックに盛り上がりますが、最後まで『レクイエム』であることを忘れない、深みと慈しみのある名盤です。
ジュリーニ=フィルハーモニア管弦楽団、他
イタリア人ジュリーニとフィルハーモニア管弦楽団による壮絶な名演です。晩年のジュリーニはテンポが遅くなりますが、この頃のジュリーニはスリリングなイタリア人らしいリズミカルな演奏です。ジュリーニのヴェルレクに対する思い入れをこれでもか、と感じさせる尋常ではない白熱ぶりです。また、ソプラノのシュヴァルツコップの歌唱は本当に素晴らしいです。リマスタリングのおかげか1960年代とは思えない音質の良さで、十二分に楽しめます。
「怒りの日」は非常にダイナミックで白熱した名演です。フィルハーモニア管の金管の底力を感じます。トランペットのバンダも生き生きとしています。その後、独唱陣は豪華でバランスの良いアンサンブルを繰り広げていますが、やはりシュヴァルツコップの存在感は凄いです。品格に満ちた透明感のある歌声で、まさに『レクイエム』に相応しいです。
「サンクトゥス」はスピード感あふれる盛り上がりが凄いです。「アニュス・ディ」は淡く繊細な表情があり、悲劇的な雰囲気から徐々に幸福感と神々しさを帯びていきます。「ルックス・エテルナ」のソプラノは天上の声のようです。テノールやバスも良く雰囲気を出していて聴きごたえがあります。
「リベラ・メ」は悲壮感に満ちたシュヴァルツコップの歌唱が素晴らしいです。「怒りの日」が戻ってくると圧倒的な迫力です。この立体感のある音響はジュリーニらしい計算された演奏ですね。シュヴァルツコップの恐怖感に満ちた表現と、地の底から湧き上がるような低音域、この盛り上がりの迫力は他の演奏では聴けないものです。そこで切れ味の良いフーガに突入します。
シュヴァルツコップの歌唱がとても素晴らしく、1960年代の録音とは思えない立体的なスケール感で、白熱した名盤です。ヴェルレクの一つの完成形と思います。
ムーティ=バイエルン放送交響楽団/合唱団、他 (1981年)
ムーティとバイエルン放送交響楽団のライヴです。バイエルン放送交響楽団はドイツ南部の非常に技術レヴェルの高いオケです。合唱のレヴェルも高いです。全曲を貫く緊張感のレヴェルが高く、強奏部分では白熱して盛り上がります。また歌手陣も凄く豪華です。ジェシー・ノーマン、ホセ・カレーラス、ネステレンコなど、凄いキャストですね。
冒頭の合唱は神々しさを持って響きます。合唱のレヴェルも高く、ライヴとは思えません。歌手陣はエネルギーに満ちた歌唱を繰り広げ、段々と盛り上がっていきます。「怒りの日」は速いテンポで一機果敢に演奏しています。バイエルン放送響はダイナミックであると共にクオリティの高さがあり、ノーマンの声量豊かな歌唱をしっかり支えています。「涙の日」はノーマンはじめ歌手陣の歌声が美しく、合唱は透明感と奥深さがあります。
「オッフェルトリオ」は自然体の演奏で、歌手たちが自由に歌っており、暖かみを感じます。実力ある歌手陣のおかげもあり、この曲はとても楽しめます。
「サンクトゥス」は密度の高いトランペットが素晴らしいです。速めのテンポでリズミカルなフーガで適度な熱気があって心地良いです。オケの実力も凄いですね。「アニュス・ディ」は合唱の質の高い響きで始まり、味わい深い独唱陣が入ります。ノーマンの慈悲深さを感じるような歌唱は素晴らしいです。「リベラ・メ」はドラマティックでノーマンの歌唱が素晴らしいです。熱気とスリリングさがあり、最後まで味わい深く聴けます。
シカゴ響との新盤もあり、そちらは基本的に同じ解釈ですが、ムーティの円熟が感じられ、さらにクオリティが高いです。バイエルン放送響とのこのディスクはエネルギーと熱気があります。どちらを選ぶか難しいですが、本盤は既に十分クオリティが高いと思います。
ショルティ=ウィーン・フィル (1967年)
ショルティとウィーン・フィルの定評ある名盤です。テノールのパヴァロッティなど、歌手陣も豪華ですね。録音は1967年ですが、リマスタリングの効果もあってかしっかり安定しています。その後、シカゴ響との録音もあり、ダイナミックさやクオリティではシカゴ響の方が良いですが、歌唱を含めた曲全体ではウィーン・フィル盤が充実しています。
「怒りの日」はオケも合唱も凄い熱気です。ウィーン・フィルの金管もかなりダイナミックに鳴らしています。ソプラノのサザーランドは情熱的でしっかりした歌唱でダイナミックなオケに負けていません。テノールのパヴァロッティはふくよかで豊かな声量でまさにイタリア・オペラという感じですね。ウィーン・フィルは穏やかな部分では、コクと味わいのある弦の響きが印象的です。歌手陣とも良く絡み合って彫りの深い音楽です。
「サンクトゥス」の盛り上がりは圧倒的です。その後のフーガもリズミカルで力強く盛り上がります。
ショルティはキビキビとしたテンポで熱気がある演奏ですが、穏やかに歌手陣がアンサンブルを繰り広げる個所では、少し余裕を持った自然なテンポ設定です。その中で歌手陣は自由に情熱的な歌唱を繰り広げています。「アニュス・ディ」でのソプラノとテノールのアンサンブルは自然で味わいがあります。ウィーン・フィルの木管も良い音色で自然美を感じます。
ショルティらしい情熱溢れる自然な名盤で、歌手陣や合唱も良く歌っています。『レクイエム』らしいかと言われると難しい所ですが、無理にレクイエムらしくするよりはずっと良いと思います。
ショルティ=シカゴ交響楽団、他 (1977年)
ショルティ=シカゴ響の演奏は、ダイナミックで筋肉質の演奏です。オペラ風かというと確かにそうですが、バレンボイムのような本格的なオペラ風まではいかないですね。録音はアナログ末期でしっかりした音質です。
最初からドラマティックな演奏ですが、「怒りの日」は半端でなく凄いです。ドラムも思い切り打ち込んでいます。こんな爆演、聴いたことがありません。次のバンダの金管もレヴェルが高いです。ムーティ=シカゴ響盤も凄いですが、この時代のシカゴ響の金管は凄いパワーです。
オーケストラの機能も高いので、特に管楽器が活躍する所は凄くシャープでダイナミックです。半端でなくダイナミックな演奏ですが、スペクタクルな演奏ではなく、内容はしっかりした真摯な演奏です。
ダイナミックな個所の凄さ、適度にドラマティックな表現で、トスカニーニの伝説のライヴと比肩する名盤です。初心者にもお薦めです。
ムーティ=シカゴ交響楽団/合唱団、他 (2009年)
ムーティとシカゴ交響楽団の新しい録音です。ムーティはバイエルン放送交響楽団とも名盤を残していて、どちらも豪華な歌手陣ですし、どちらを選ぶか迷います。このシカゴ響との録音は音質が良く、ダイナミックなだけではなく、表現のクオリティが素晴らしく、ムーティの円熟も感じられます。録音の音質は非常に良いです。
冒頭は深みを感じる合唱から始まります。ノイズも無い静かな空間から合唱が出てくる感じで、音質の良さも感じます。「怒りの日」は速いテンポで激しい盛り上がりです。そんな中でもシカゴ響の金管は野蛮にならず、クオリティの高さを感じますね。緊張感を保ちつつソプラノが味わい深く歌っていきます。合唱も素晴らしく、オケと一緒にクオリティの高いままダイナミックに盛り上がる音響は、異次元に突入しています。「涙の日」はソプラノが繊細でドライな響きが独特の雰囲気を醸し出しています。
「サンクトゥス」はシカゴ響のスケールが大きなオケの響きの上で、速めのテンポでリズミカルにフーガが展開されていきます。
ムーティのイタリア・オペラにも共通しますが、ただ力強いだけの演奏では無く、深みもありクオリティが高い名盤です。オケがシカゴ響であることを良く活かしていてダイナミックな中で、こんなにクオリティの高い演奏を出来る上手いオケは他には無いですね。
バレンボイム=ミラノ・スカラ座管弦楽団、他
バレンボイムとこの曲を初演したミラノ・スカラ座の組み合わせです。
非常にダイナミックでスケールの大きな演奏です。まさにワーグナーのオペラのような壮大さで、ミラノ・スカラ座から重厚なサウンドを引き出しています。歌手の歌い方もそうですし、音の絡み合いもワーグナーを感じさせます。テンポも極端ではありませんが遅めで、その代わりスケールが大きいです。
録音も良く、バンダのトランペットははっきりとバンダと分かります。また低音域が大きく、すこしドロドロしています。
ほぼ完全にオペラかオラトリオであって、死者を悼む『レクイエム』という感じはしません。もっともヴェルディの『レクイエム』はもともとそういう所があるのですが、バレンボイムは完全に割り切って演奏しているように思います。「怒りの日」は重厚でスケールがあります。イタリア人指揮者のシャープな演奏とは一線を画しています。
バレンボイムはスケールが大きいのですが、演奏のクオリティは非常に高いです。どうしてもワーグナーを思い出してしまうので、★5つですけれど、演奏のクオリティや録音の音質も考えると、かなり味わい深く、聴いていて飽きない名盤です。
アマゾンUnlimitedでは旧盤のシカゴ交響楽団との演奏があります。
BlueRay/DVDは在庫があってそちらのほうが入手しやすそうです。でも、輸入盤なので日本語字幕は無いと思います。
トスカニーニ=NBC交響楽団、他
トスカニーニとNBC交響楽団のヴェルディ没後50年記念コンサートのライヴ録音です。トスカニーニの集中力の凄さが伝わってくる名盤で、トスカニーニの代表盤と言って良いと思います。リマスタリングにより音質は改善され、1951年のライヴとは思えないリアリティで迫っています。
第1曲「永遠の安息を」から既に凄い集中力で圧倒されます。そして「怒りの日」は物凄い、まさに爆演です!1950年前後のトスカニーニにしか出来ない圧倒的な迫力で、パーカッションの思い切った凄い打ち込みと、圧倒的な合唱です。そして爆発的なティンパニのロールと凄い迫力のトランペットがさらに圧倒的です。
「サンクトゥス」はダイナミックでリズミカルです。凄い集中力ですがフーガがよく分かる適切なテンポで上手く演奏しています。「アニュス・ディ」は清涼感のある演奏です。声量豊かな合唱で独唱陣の表現力も味わい深いです。そして「永遠の光」はソプラノが神々しく歌い、テノールとバスの絡みも味わい深いです。「リベラ・メ」もソプラノの表現が素晴らしく奥深さが感じられます。
集中力が高く、ストレートにヴェルレクの良さを表現しきっていて、有名な曲以外も良さがスッと入ってきて、ヴェルレクに開眼しますね。初めてヴェルレクを聴く人にもお薦めの名盤です。
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演奏の映像(DVD, Blue-Ray)
演奏の映像を紹介していきます。結構良い映像が残っていますね。
ジュリーニ=フィルハーモニア管弦楽団、他
ジュリーニとフィルハーモニア管弦楽団の映像です。上に挙げたCDと同じ時期で同じオケですが、歌手陣が異なります。いずれにせよ、この時期のジュリーニの指揮ぶりがヴェルレクで観られるという貴重なディスクです。
カラヤン=ウィーン・フィル、他 (1984年)
カラヤンとウィーン・フィルの上演です。上のCDのコンサートの映像です。円熟期のカラヤンの指揮ぶりやトモワ・シントウやカレーラスなど豪華な歌手陣を観ることが出来ます。
バレンボイム=ミラノ・スカラ座管弦楽団、他
バレンボイムとミラノ・スカラ座の上演です。上で紹介したCDと同じライヴ演奏です。ガランチャなど豪華な歌手陣が凄いですね。独唱のレヴェルが高く、アンサンブルのクオリティも高いです。新しい映像で画質も音質も良いです。字幕に日本語が無いので、英語で観ることになりますけれど、奥行きのある表現でじっくり曲を味わえる、なかなかの名盤です。
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楽譜
ヴェルディ作曲のレクイエムの楽譜・スコアを挙げていきます。
ミニチュア・スコア
オイレンブルクスコア ヴェルディ レクイエム(死者のためのミサ曲) (オイレンブルク・スコア)
解説:フリッツ・シュタイン
レビュー数:2個
合唱用楽譜
ベルディ レクイエム
レビュー数:11個
ヴェルディ:レクイエム (ラテン語)/ペータース社/合唱作品
レビュー数:3個