シェエラザード(リムスキー=コルサコフ)

ニコライ・リムスキー=コルサコフ (Nikolai Rimsky-Korsakov,1844-1908)作曲の交響組曲『シェエラザード』Op.35 (A symphonic suite Sheherazade Op.35)について、解説おすすめの名盤レビューをしていきます。最後に楽譜・スコアも挙げてあります。

メロディが流麗で親しみやすく、人気のある作品です。フィギュアスケートの音楽としても使われました。伊藤みどり選手が1990シーズンに使用しています。また安藤美姫選手が2006-2007シーズンに使用しました。

お薦めコンサート

🎵サマーミューザ NHK交響楽団

2023/7/29(土)16:00 開演 ( 14:30 開場 )

会場:ミューザ川崎シンフォニーホール (神奈川県)
ラフマニノフ(ピアノ協奏曲第2番ハ短調)

リムスキー=コルサコフ(交響組曲「シェエラザード」)

[指揮]キンボー・イシイ [独奏・独唱]マルティン・ガルシア・ガルシア(p)

解説

リムスキー=コルサコフ交響組曲『シェエラザード』Op.35について解説します。

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テミルカーノフ=読売日本交響楽団

『シェエラザード』の物語

シェエラザードは有名な『アラビアンナイト』(日本語では「千夜一夜物語」)に登場する女性です。場所は今のイランで、ササン朝ペルシャ時代(3世紀~7世紀)の物語です。おおまかなあらすじを説明します。

『シェエラザード』あらすじ

ササン朝ペルシャの暴君シャフリヤール王は、ある時、妻と奴隷が不倫していることを知ります。王は、妻と相手の奴隷を殺し、女性不信になってしまいます。そして毎夜、生娘と夜を共にし殺してしまう、という生活を送るようになってしまいます。

毎日、生娘を連れてゆかねばならない大臣は困り果てていました。そこに大臣の娘シェエラザードが、困り果てた様子を見かねて、自分がシャフリヤール王の妻になることを名乗り出ます。

シャフリヤール王の妻となったシェエラザードは、毎夜物語を話して聞かせます。しかし、面白い所で「続きは明日」といって眠ってしまいます。続きを聞きたいシャフリヤール王は、シェエラザードを殺すことは出来ず、それから毎晩物語を聞くようになります。そして千一夜が経ったころには子供にも恵まれていました。

シャフリヤール王の女性不信も解け、シェエラザードを正妻として、国を平和に統治していくことにしたのでした。

有名な昔話ですが、こうやってあらすじを書いてみると、中東の大国の王様って恐ろしいですね…

音楽はヴァイオリンソロが奏でる主題(シェエラザードの主題)が繰り返し現れ、全曲を統一しています。実はリムスキー=コルサコフは若いころに海軍士官学校の遠洋航海実習で地中海を訪れた経験があり、アラビアのイメージと共に海や航海のイメージが音楽に反映されています。内陸のペルシャには行ったことがないので、航海の経験を元にした想像が大きいと思います。

作曲と初演

リムスキー=コルサコフが活発に作曲活動を行っていた1888年8月ごろに完成したと考えられます。その前にボロディンの歌劇『イーゴリ公』の補筆を行っており、それがエキゾチックなシェエラザードのインスピレーションを与えた可能性が指摘されています。1888年10月22日にサンクト・ペテルブルクにて初演されました。

曲の構成

リムスキー=コルサコフの『シェエラザード』は以下の構成で、シェエラザードシャフリヤール王に語って聞かせた内容を音楽にしています。

交響組曲『シェエラザード』

第1曲: 海とシンドバッドの船
印象的なヴァイオリンソロから始まります。このヴァイオリンソロはシェエラザードの主題です。ゆったりした6/8拍子の分散和音で、大海原を航海している雰囲気満点です。そこに弦セクションによる「シャフリヤール王」の主題が絡みます。

第2曲: カランダール王子の物語
カランダールとは苦行僧のことです。ファゴットによりカランダール王子の主題が吹かれます。後半に向け、多くのモチーフが登場し、盛り上がります。

第3曲: 若い王子と王女
6/8拍子の舞曲(シチリアーナ)を中心に構成されています。後半は色々な要素が入ってきます。

第4曲: バクダッドの祭り-海-船は青銅の騎士のある岩で難破-終曲

速いテンポのダイナミックな音楽です。オーケストラ全体が細かいリズムを強烈に刻んでいきます。ただ、これはおそらくアラビアの音楽ではなく、ロシア舞曲をベースとしていると思われます。
非常な難曲で、1960年代以前の演奏だと、完璧には演奏できていないことが多いです。1990年代になると完璧に演奏しきったCDが出てきます。

おすすめの名盤レビュー

それでは、リムスキー=コルサコフ作曲交響組曲『シェエラザード』Op.35名盤をレビューしていきましょう。

ゲルギエフ=キーロフ歌劇場管弦楽団

豪華で華麗なオーケストレーションを完璧に再現!
  • 名盤
  • 定番
  • 白熱
  • 色彩感
  • 高音質

超おすすめ:

指揮ワレリー・ゲルギエフ
演奏キーロフ歌劇場管弦楽団

2001年11月,サンクト・ペテルブルク,マリインスキー歌劇場 (ステレオ/デジタル/セッション)

ゲルギエフマイリンスキー劇場管弦楽団(旧キーロフ劇場)の演奏です。このコンビのディスクの中でもとても世評の高い名盤です。2001年録音と比較的新しいことも有利で、色彩的な響きを良くとらえています。

第1曲のヴァイオリンソロがとても上手く、色彩的でロシア的な土の香りも強く、シェエラザードの物語の世界に連れ込まれてしまいます。テンポは中庸か、少し速めといった所でしょうか。6/8の揺らし方はもう少ししなやかでもいいかな、と思います。フェドセーエフ盤のような弦の厚みも素晴らしいですが、ゲルギエフは色彩的で妖艶な世界を上手く表現していて、一つの決定盤ですね。

第2曲の冒頭もヴァイオリンソロの上手さに引き込まれます。木管のソロは物語を語るような口調で弦セクションに受け継がれていきます。濃厚さがありますが、ゲルギエフらしいアーティキュレーションのつけ方で、絶妙なバランスですね。後半は、リズミカルになりシャープな音楽になっていきます。色彩感も凄いですね。第3曲は濃厚に始まります。だんだんと軽妙なシチリアーナ風になってきて、とても良いシチリアーナになります。強いオリエンタリズムを感じますね。時々濃厚に歌わせたりしながら、良い雰囲気で進んでいきます。

第4曲テンポが速く凄い迫力で始まります。スリリングで軽快な音楽となり、弦のリズムはユニークです。この鮮烈で豪華さすら感じる響きは、他の演奏では聴けないレヴェルです。他の演奏では曖昧だった細かい音符も完璧に演奏しきっていて、リムスキー=コルサコフの管弦楽法の真価が初めて姿を現した、という感じです。「凄い」の一言に尽きる音響です。

この演奏はトータルとして、物語性を強く感じます。加えて、レヴェルの高いソロが次々現れて、目移りしてしまいます。前半は演奏によっては飽きる曲ですけど、ゲルギエフ盤は最初から最後まで息つく暇もない位、語り口が上手く、聴きどころが多い豪華な名盤です。

フェドセーエフ=チャイコフスキー交響楽団

ファンタジーとキレの良さが共存した名演
  • 名盤
  • ロシア風
  • 色彩感
  • ダイナミック
  • 高音質

超おすすめ:

指揮フェドセーエフ
演奏チャイコフスキー交響楽団

2005年11月28日,モスクワ,グランド・ホール (ステレオ/デジタル/ライヴ)

フェドセーエフ=チャイコフスキー交響楽団(旧モスクワ放送交響楽団)が得意とする曲です。2005年ライヴ録音で、とても音質が良く、チャイコフスキー交響楽団の音色の素晴らしさが良く再現されています。

まず、冒頭のヴァイオリンのソロは非常にセンスのある素晴らしい演奏です。主部の演奏は速めのテンポでフェドセーエフらしいですが、センスと熱気を感じる演奏です。しかし和声進行などを聴いているとなるほど、と思ってしまいます。弦セクションの幅広く、深みのあるアンサンブルで、海の感じが良く出ていますが、航海というよりもっと凄い所に連れていかれそうですね、笑。凄く深みのあるファンタジーを感じます。

第2曲も素晴らしいソロの連続です。ダイナミックなトロンボーン、テンポは少し遅めで、スケール大きく演奏されています。第3曲はシチリアーナが雰囲気良く演奏されています。フルートソロのエキゾチックさといい、テンポの緩急のつけ方と言い、非常にセンスの良い演奏です。ヴァイオリン、フルートなどソロのレヴェルの高さもさすがです。後半はオーケストラとハープのゴージャスに盛り上がりアラビアの王宮のような雰囲気です。

第4曲はキレの良い迫力のある演奏です。テンポも速くリズミカルにどんどん盛り上がっていきます。オーケストラのトゥッティの迫力も凄いです。一方、録音が良く弱音の部分も良く収録されていて、透明感が素晴らしいです。最後のヴァイオリンのソロも味わいがあります。

どうも『シェエラザード』は筆者が全曲聴くと飽きてしまうのですが、この演奏は深みのあるエキゾチックさで全く飽きることがありませんでした。『シェエラザード』が好きな人は是非聴いてみてほしいです。

カラヤン=ベルリン・フィル

美しく深みのある演奏、ゴージャスなソロが凄い
  • 名盤
  • 定番
  • 透明感
  • 色彩感
  • 重厚

超おすすめ:

指揮ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

1967年1月,ベルリン,イエス・キリスト教会 (ステレオ/アナログ/セッション)

アマゾンUnlimitedとは?

カラヤン=ベルリン・フィルは『シェエラザード』を一度しか録音していません。華麗なオーケストレーションでカラヤン=ベルリン・フィルに合いそうな気がするのですが。

カラヤンがまだ若いころの演奏(1967年)ですが、いきなりヴァイオリンソロが物凄く名演です。ホルンも素晴らしいソロですね。やはりベルリン・フィルにはとても合っていると思います。弦楽セクションも透明感を感じるような響きで、とてもシェエラザードらしいです。演奏の素晴らしさに負けず、録音の音質も素晴らしいです。

第2曲も素晴らしいヴァイオリンソロから始まり、色々な場面を経ていきますが、カラヤンは少し速めのテンポを基調に、曲がもたれないようにコントロールしています。後半の次々現れる場面はバレエ音楽のようです。最後は情熱的に盛り上がります。第3曲のテンポ取りも良く、シチリアーナ風のリズムが良く出ています。ボリュームのある弦セクションが気持ちいいですね。クラのソロも凄いです。

第4曲は速めで小気味良いテンポでダイナミックに始まります。ベルリンフィルの各パートはスリリングな演奏を繰り広げます。カラヤンの指揮はいつもより緻密さに欠けるような気もしますが、1967年頃の演奏ならこれでも凄く細かい部分を演奏しきっている、といえるかも知れません。

トータルとして、ベルリン・フィルのレヴェルの高さが「これでもか!」という程、聴ける凄い名盤です。もう少し録音の解像度が高ければ、最近の超絶技巧の演奏と同レベルか、超えているかも知れませんね。華麗でスリリングな圧倒的名演です。

ロストロポーヴィチ=パリ管弦楽団

濃厚で色彩感溢れる響き、スケールの大きな名盤
  • 名盤
  • 定番
  • 濃厚
  • ダイナミック

超おすすめ:

指揮ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
演奏パリ管弦楽団

1974年7月,パリ,サル・ワグラム (ステレオ/アナログ/セッション)

ロストロポーヴィチとパリ管の録音です。冒頭の金管の大音量から圧倒されます。ゆったりとしたテンポで進みますが、濃厚な音楽ですね。濃厚な音楽の中にパリ管の色彩的な木管のソロが映えます。段々と盛り上がり、金管がスケールの大きな音楽を作っていきます。

第2曲もかなり遅いテンポで進みます。ですが、濃厚であるためか単調さは感じません。逆に、所々官能的な表現もあり、ダイナミックな部分もあり、と変化に富んでいます。第3曲は濃厚ですがテンポは普通です。シチリアーナ風であることを理解しているのですね。感情的な起伏に富んだ演奏です。ルバートして、弦の主題の出だしを遅く始める個所など、凄く上手い表現です。

第4曲はヴァイオリンのソロが終わった後、速めのテンポになりスリリングです。パリ管の腕の見せ所ですね。意外にも(?)速いパッセージでもピッタリ合っていて、パリ管らしからぬ上手さを聴かせてくれます。ロストロポーヴィチはスリリングで密度の高い音楽を繰り広げています。弦の細かい所でテンポが少しだけ落ちますが、難曲をきちんと弾きこなしているのは凄いです。

最初の金管の一音から、他の演奏と異なりますし、物凄い引力でロストロポーヴィチの音楽の世界に引き込まれます。その後も飽きるような部分は一切なく、あっという間に聴き終わります。ロストロポーヴィチのCDの中でも特別な名盤だと思います。

マゼール=ベルリン・フィル

  • 名盤
  • 定番
  • 精緻
  • 透明感
  • 高音質

おすすめ度:

指揮ロリン・マゼール
演奏ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

1985年2月,ベルリン (ステレオ/デジタル/セッション)

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マゼールとベルリン・フィルの『シェエラザード』です。マゼールはラフマニノフなどのロシアものが得意です。マゼールはクリーヴランド管弦楽団とも『シェエラザード』を録音していて、得意な曲だと思います。普通ロマンティックに演奏する所を、あえて控えめに紳士的に演奏したり、逆に格調の高さを出したり、控えめでありながら色々な聴きどころがあって面白い演奏です。

第1曲はベルリン・フィルの透明な響きを味わっているうちに、聴き終わりました。色彩感というよりは透明感がメインで録音の音質も良いので、気分よく聴くことが出来ました。第2曲ベルリン・フィルのヴァイオリンソロや管楽器のソロなど、非常にクオリティの高い演奏です。やはり、紳士的な所があり、普通この曲をやる指揮者に比べて表現を控えめにしています。繊細に各楽器が絡み合い、突然出てくるハープなど絶品です。

第3曲は非常にセンス良く始まります。ベルリン・フィルとしては線が細いサウンドを出しています。まだカラヤンが生きていた頃の録音です。普通に演奏すれば華麗な響きが出てきそうですが、マゼールは上手く品格のある響きを引き出しています。そして、その響きがとても味わい深いのが素晴らしいです。

第4曲も少し控えめな響きが続きます。この曲はもっとバンバンやってもいい気がしますが、前半はあまりスケールが大きいとは言えません。後半になってくると、激しい動きが増えて迫力のある部分が増えてきます。ベルリン・フィルは完璧なアンサンブルです。

紳士的でクオリティが高い演奏は、ゴージャスになりすぎな『シェエラザード』にあって貴重だと思います。マゼール=ベルリンフィルの演奏は、新しい魅力を発見できるディスクだと思います。

デュトワ=モントリオール交響楽団

響きが美しく色彩的でオリエンタリズムに溢れた名盤
  • 名盤
  • 定番
  • 色彩感
  • 高音質

おすすめ度:

指揮シャルル・デュトワ
演奏モントリオール交響楽団

1983年5月,9月,モントリオール,聖ユスターシュ教会 (ステレオ/デジタル/セッション)

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デュトワ=モントリオール響の録音の特徴ですが、中低音の響きがあり深みを感じるサウンドです。他のディスクもそうですが、『シェエラザード』では特に上手く行っています。

第1曲は海の深さが感じられます。テンポは全体に標準的で、王道のテンポ取りです。さっぱりしていて粘ることなく先へ進んでいきます。

ヴァイオリン・ソロは飛びぬけて凄い、という程ではなく、色彩的な演奏で素晴らしいです。管楽器、特に金管の美しさはヨーロッパのオケを超えています。ホルンなども素晴らしいです。各パートのソロで技術のバランスが取れているため、ソロが多い『シェエラザード』は聴きやすいです。尤もヴァイオリンソロは主役のシェエラザード役なので、もっと目立った方がいいかも知れませんけれど。ソロの中では第2曲の木管のソロは素晴らしいですが、クラリネットのソロは特に良いと思います。

第4曲は速めですが上手くコントロールしてスリリングさと音の綺麗さを両立させていて、デュトワ=モントリオール響の相互理解の高さを感じます。もっともスリリングさを求めたいのであれば、ゲルギエフ盤やカラヤン盤がお薦めです。デュトワ盤はあくまでオリエンタリズムと色彩感がメインで響きの美しい演奏です。なお、カップリングの『スペイン奇想曲』は超名演です。

テミルカーノフ=サンクト・ペテルブルグ・フィル

格調高く、良く聴くと味わい深い名演
  • 名盤
  • 格調
  • 芳醇
  • 色彩感
  • 高音質

おすすめ度:

指揮ユーリ・テミルカーノフ
演奏サンクト・ペテルブルグ・フィルハーモニー管弦楽団

2011年3月,サンクトペテルブルク・フィルハーモニー大ホール (ステレオ/デジタル)

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テミルカーノフに関しては、上に読響との演奏のYouTubeを貼ってあります。このCDはオケはロシアで一番のテクニックを持つサンクト・ペテルブルグ・フィルです。録音時期が近いので、テミルカーノフの指揮に大きな違いはないと思いますが、技術面でもロシア的な響きの面でもサンクト・ペテルブルグ・フィルなので大きなアドヴァンテージになると思います。

マルケヴィッチ=ロンドン交響楽団

ダイナミックさが繊細なテクスチャと共存、郷愁のある名盤
  • 名盤
  • 定番
  • スリリング
  • 色彩感
  • ダイナミック

超おすすめ:

指揮イーゴリ・マルケヴィッチ
演奏ロンドン交響楽団

1962年10月,ロンドン (ステレオ/アナログ/セッション)

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マルケヴィッチとロンドン交響楽団の名盤です。双方の良い所が上手く出ていて相性の良さを感じます。マルケヴィッチとしては郷愁を感じる所があって少し意外です。録音も1964年とは思えないしっかりした音質です。

第1曲はダイナミックに始まります。ヴァイオリン・ソロはとても表情豊かで、繊細さがあります。ふくよかさやスケール感はあまり無いのですが、それがマルケヴィッチの演奏スタイルです。粒の立った弦のアンサンブルなど、良い緊張感に満ちています。後半は金管がダイナミックで広々とした海原を想起させます。またソロが郷愁があってとても良いです。第2曲はやはりエキゾチックというより郷愁を感じます。リズムにシャープさもありますが、小気味良さの中に味わい深さのある演奏です。後半ダイナミックになってくると、精度の高いアンサンブルが聴けます。クラリネットのソロが上手いです。その後も実に多彩な表情を見せてくれます。ホルンやヴァイオリン・ソロが印象的です。

第3曲は自然なリズムで始まります。エキゾチックな弦のメロディに管のソロが郷愁を添えています。第4曲はシャープに始まります。前半から大分速いテンポです。速いテンポの中、細かいアンサンブルもしっかり演奏していて、とてもスリリングです。後半の盛り上がりは全力で盛り上がっています。この辺りは録音が新しければ、どんなに凄かったろう?と想像してしまいます。

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演奏のDVD,Blu-Ray,他

テミルカーノフ=サンクト・ペテルブルク・フィル

格調高いテミルカーノフの指揮と、オケの深いコクのある音色を堪能
  • 名盤
  • 定番
  • 奥深さ
  • 格調
  • ロシア的

超おすすめ:

指揮ユーリ・テミルカーノフ
演奏サンクト・ペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団

2013年 (ステレオ/デジタル/ライヴ)

テミルカーノフとサンクトペテルブルク・フィルの演奏の映像です。ブルーレイで音質も良く、新しいので画質も良いです。シェエラザードはこの組み合わせが得意とする曲で、しっかりした低音のコクのある響きとうねる様な自然なリズムが素晴らしいです。

第1曲はヴァイオリンのソロが非常にレヴェルが高いです。管楽器のソロも上質のワインでも飲んでいるような奥の深い音色です。弦のトゥッティもうねる波の雰囲気がとても良く自然に表現されていて、じっくりと味わえます。第2曲になると落ち着いてきて、オーケストラによる物語を味わい深く楽しむことが出来ます。テミルカーノフのテンポ取りも上手く行っていて絶妙です。チェロのソロも素晴らしいです。後半、テンポも上がりますが、軽快になりすぎることなく、エキゾチズムを上手く生かしたまま音楽を作っていきます。

第3曲遅いテンポで始まり、じっくり丁寧に主題を演奏していきます。やはりオケのコクのある低音がしっかりしているのが印象的です。第4曲は前の曲から自然につながっていますが、テミルカーノフらしいスリリングさがあり、雰囲気を失わないまま速いテンポになっていき、サンクトペテルブルク・フィルのハイレヴェルなアンサンブルと技術が味わえ爽快です。弦も管も細かいアンサンブルが崩れることはなく、高いクオリティで演奏していきます。終盤はかなりテンポが速くなりますが、クオリティの高いアンサンブルで、さすがロシアを代表する実力派の底力を堪能できます。

コンサートホールも良い雰囲気です。映像付きなのでサンクトペテルブルク・フィルのレヴェルの高い演奏ぶりを堪能できます。カップリングはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番と交響的舞曲で、このコンビが特に得意としている曲目が一枚に入っています。

ネーメ・ヤルヴィ=ベルリン・フィル

  • 名盤
  • 定番

指揮ネーメ・ヤルヴィ
演奏ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

2006年6月18日,ベルリン,ヴァルトビューネ (ステレオ/デジタル/セッション)

バレエ版DVD

『シェエラザード』は、バレエリュスでフォーキンが振付をしているため、バレエ版があります。ボリショイバレエのスタジオ収録版でDVDが出ていますので、紹介しておきます。

ボリショイ・バレエ

オリエンタルで華麗なセットが素晴らしい
  • 名盤
  • 定番
  • スペクタクル

超おすすめ:

ボリショイ・バレエ

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楽譜・スコア

リムスキー=コルサコフ作曲の交響組曲『シェエラザード』Op.35の楽譜・スコアを挙げていきます。

ミニチュアスコアとIMSLPどっちが得?

ミニチュア・スコア

電子スコア

タブレット端末等で閲覧する場合は、画面サイズや解像度の問題で読みにくい場合があります。購入前に「無料サンプル」でご確認ください。

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