フランツ・ワックスマン (Franz Waxman,1906-1967)作曲の『カルメン』幻想曲 (fantaisie sur carmen)について、解説とおすすめの名盤レビューをしていきます。最後に楽譜・スコアも挙げてあります。
解説
ワックスマンの『カルメン』幻想曲について解説します。
『カルメン』幻想曲といえば、普通サラサーテにより編曲されたものが有名です。しかし、ここで紹介するのはワックスマンが編曲した同じ名前の曲です。
ワックスマンは、ドイツ出身のアメリカのハリウッドの映画音楽の作曲家、アレンジャーです。「サンセット大通り」「陽のあたる場所」でアカデミー劇音楽賞を受賞しました。「レベッカ」「昼下がりの情事」なども有名です。
『カルメン』幻想曲は1947年の音楽映画『ユーモレスク』のために作曲されました。映画ではアイザック・スターンが演奏し、CD化もされています。その後、譜面が入手できなかったため演奏されませんでしたが、1990年代になって出版され、良く演奏されるようになりました。
曲は、オペラ「カルメン」から沢山引用されており、次々に有名なメロディが出てくるため、聴いていて楽しい音楽です。さすがは映画音楽の作曲家だけのことはあります。しかもヴァイオリンソロは技巧的で質も結構高い難曲として知られています。
アメリカでは映画音楽の作曲家だからといって2流という訳ではありません。グローフェやガーシュウィンなど、クラシックの音楽家とされていますが、最初は映画音楽などを手掛けていたのですから。
おすすめの名盤レビュー
それでは、ワックスマン作曲『カルメン』幻想曲の名盤をレビューしていきましょう。
Vn庄司さやか メータ=イスラエルフィル
- 名盤
- 超絶技巧
- ダイナミック
超おすすめ:
指揮ズビン・メータ
演奏イスラエル・フィルハーモニー
2000年7月,テルアヴィヴ