序奏とロンド・カプリチオーソ (サン=サーンス)

カミーユ・サン=サーンス (Camille Saint-Saens,1835-1921)作曲の『序奏とロンド・カプリチオーソ』イ短調 Op.28 (introduction et rondo capriccioso a-moll Op.28)について、解説おすすめの名盤レビューをしていきます。ワンストップでスコアと楽譜まで紹介します。

解説

サン=サーンス『序奏とロンド・カプリチオーソ』について解説します。

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サン=サーンスは、スペインのヴィルトゥーゾ・ヴァイオリニストパブロ・デ・サラサーテと親友でした。作曲家は演奏家が居なければ、ヴァイオリン協奏曲など書けませんが、サン=サーンスはロマン派の作曲家の中でもパブロ・デ・サラサーテのためにヴァイオリンと管弦楽のための、いくつかの作品を残しています。ヴァイオリン協奏曲も3曲書いています。

この『序奏とロンド・カプリチオーソ』は非常に情熱的で、ヴィルトゥーゾの高度なテクニックを要し、華やかで人気のある作品です。サラサーテの母国スペインのモチーフも多く取り入れた、エキゾチックで情熱的な作品で、アンコールピースとしても良く使われます。

おすすめの名盤レビュー

それでは、サン=サーンス作曲『序奏とロンド・カプリチオーソ』名盤をレビューしていきましょう。

ムター,小澤征爾=サイトウキネン・オーケストラ (2018年)

ムターの情熱的で艶やか、力強いヴァイオリンの名盤
  • 名盤
  • 定番
  • 情熱的
  • スリリング
  • ダイナミック
  • 高音質
  • ライヴ

超おすすめ:

ヴァイオリンアンネ=ゾフィー・ムター
指揮小澤征爾
演奏サイトウキネン・オーケストラ

2018年12月5日,東京,サントリーホール (ステレオ/デジタル/ライヴ)

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ムターと小澤征爾の共演です。老境の小澤征爾サイトウキネン・オーケストラが伴奏を務め、ムターは驚くほど情熱的で強靭なヴァイオリン演奏を披露しています。

冒頭からムターは凄く気合いが入っていて、その艶やかで強靭なヴァイオリンの音色は男声顔負けです。情熱的な表現はベテランのムターだからこそ出来るものです。そこに物凄いエネルギーを集中させていて、歴史的とも言えるレヴェルの名演奏です。主部に入っても鋭い響きで、熱い情熱に満ちた凄い演奏です。ラストに向かってさらに盛り上がっていき、圧倒的な演奏で曲を締めます。

なお、小澤征爾の指揮はサン=サーンスのみで、チャイコフスキーは別の指揮者が担当しています。でもチャイコフスキーも結構名演ですね。これ一曲でも好きな人にはたまらないのでは?と思いますが、ムター&小澤の組み合わせだけで良い方は、アマゾン・ミュージックでMP3で入手するのがいいと思います。

パールマン,マルティノン=パリ管弦楽団

艶やかな表現、完璧なテクニックの名盤
  • 名盤
  • 定番
  • 情熱的
  • ヴィルトゥオーゾ

超おすすめ:

ヴァイオリンイツァーク・パールマン
指揮ジャン・マルティノン
演奏パリ管弦楽団

1974年7月 (ステレオ/デジタル/ライヴ)

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パールマンはいつでも安定したテクニックの演奏を聴かせてくれます。このサン=サーンスはマルティノンとパリ管弦楽団をバックに得て、伴奏も激しく情熱的に盛り上げています

序奏から力強く情熱的で、テクニカルな部分は完璧に弾きこなしています主部はリズミカルで、生気に溢れた名演です。伴奏のパリ管は容赦なくダイナミックな演奏でパールマンを情熱的に煽ってきますが、パールマンも燃え上がるような演奏で応えています。焦りとか、過剰に感情が入ってテンポが走ったりすることもありません。

それにしても伴奏がこんなに煽るなんて、この組み合わせは面白いですね。

ヤンセン,ワーズワース=ロイヤル・フィル

みずみずしい、しなやかさと色彩感に溢れるヴァイオリン
  • 名盤
  • 定番
  • 情熱的
  • しなやか
  • ヴィルトゥオーゾ
  • 高音質

超おすすめ:

ヴァイオリンジャニーヌ・ヤンセン
指揮バリー・ワーズワース
演奏ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

2003年2月20,21日,ワトフォード (ステレオ/デジタル/セッション)

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今をときめくジャニーヌ・ヤンセンのデヴュー盤です。伴奏はワーズワースとロイヤル・フィルです。若いパッションに溢れ、男声顔負けの太めの音色と超絶技巧でとても勢いのある演奏です。

序奏しなやかに始まります。テクニックもブリリアントで素晴らしいです。デビュー盤だけあって鮮度と燃焼度が高いですね。同時に安定感と多彩な表現力があり、ただの新人ではないことがすぐに分かります。主部に入るとリズミカルでメリハリのついた演奏を繰り広げます。色彩的で、しなやかさと情熱が入り混じったような響きを聴かせてくれます。オケもスペイン的な情熱的なリズムで盛り上げます。リズミカルなヴァイオリンも音楽もスペイン的ですね。

イダ・ヘンデル,ピアノ伴奏:クレイグ・シェパード (1984年)

イダ・ヘンデルの派手なだけじゃない、味わいのある名盤
  • 名盤
  • 定番
  • 情熱的
  • 芳醇
  • ライヴ

おすすめ度:

ヴァイオリンイダ・ヘンデル
ピアノ伴奏クレイグ・シェパード

1984年12月9日ベルワルドホール (ステレオ/デジタル/ライヴ)

既にベテランになったイダ・ヘンデルは落ち着き払った演奏で、いとも簡単そうに弾いています。2020年に亡くなったイダ・ヘンデルの追悼盤の一つです。ヴァイオリンの響きに太さがあり、独特の味があります。

序奏は落ち着いた演奏で、独特の味わいがあります。主部に入ると段々熱してきます。それでもヴィルトゥーゾを見せつける、というよりは、しっかりした演奏で、味わいがあります。

ハイフェッツ,スタインバーグ=RCAビクター交響楽団 (1951年)

ヴィルトゥーゾの余裕を感じる軽やかな名盤
  • 名盤
  • 色彩感
  • 軽快
  • スリリング
  • モノラル

おすすめ度:

ヴァイオリンヤッシャ・ハイフェッツ
指揮ウィリアム・スタインバーグ
演奏RCAビクター交響楽団

1951年6月16日,19日,ハリウッド,リパブリック・スタジオ・ステージ9 (モノラル/アナログ/セッション)

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ハイフェッツの1951年の録音です。モノラルですが安定しています。逆にモノラルならではの味のある音質です。

軽々と超絶技巧を弾きこなす演奏で、やはりハイフェッツは本物のヴィルトゥーゾ・ヴァイオリニストであることがよく分かります。主部に入っても基本はリズミカルな演奏で、細かい音符も完璧に弾きこなしています。ロマンティックさをあえて入れ込まず、スッキリ、カラッと弾いていますが、自然にロマンティックな情熱や色彩が醸し出されています。この辺りの独特の味わいはハイフェッツでないと味わえないですね。

グリュミオー,ロザンタール=コンセール・ラムルー管 (1963年)

艶やかさと色彩感に溢れるヴァイオリン、情熱的な伴奏の名盤
  • 名盤
  • 定番
  • 情熱的
  • 色彩的
  • ヴィルトゥオーゾ

おすすめ度:

ヴァイオリンアルテュール・グリュミオー
指揮マニュエル・ロザンタール
演奏コンセール・ラムルー管弦楽団

1963年4月,パリ (ステレオ/アナログ/セッション)

グリュミオーのヴァイオリン・ソロとラムルー管弦楽団の伴奏です。ラムルー管弦楽団がレヴェルが高かった時代の録音で、オケの伴奏も素晴らしいです。

序奏艶やかで甘美なヴァイオリン・ソロです。技巧的な個所が出てくるとテクニックを魅せつけます。主部艶やかで色彩感のあるヴァイオリンです。ロンドが繰り返されると次第に情熱的に盛り上がっていきます。伴奏も情熱的で燃え上がるようです。ラストはヴァイオリンの華やかな超絶技巧で曲を閉じます。

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