シャルル・グノー (Charles Gouno,1818-1893)作曲の小交響曲変ロ長調 (B-Dur)について、解説とおすすめの名盤レビューをしていきます。
解説
グノーの小交響曲について解説します。
シャルル・グノーはフランスの作曲家です。代表作はオペラ「ファウスト」ですね。あるいは、バッハの上に旋律をのせた「グノーのアヴェ・マリア」で有名です。でも日本ではそのくらいの知名度はそのくらいですかね。
小交響曲 変ロ長調(Petite Symphonie pour 9 instruments à vent)は1885年に作曲されました。小交響曲と名付けられていますが、実際は当時貴族階級で流行していたハルモニームジークという2管編成の木管アンサンブルにフルートを足した編成です。
グノーはモーツァルトやハイドンなど古典期の作曲家の作品を研究して、2つの交響曲を作曲していますが、「小交響曲」はそれらとは別のジャンルになります。
フルート1、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2
以下の4楽章構成で、編成は小さいですが、古典期の交響曲の形式を持っています。第3楽章がメヌエットではなくてスケルツォなので、いろいろな時代が混ざっている雰囲気ですが、モーツァルトあたりの作風に近いですね。
1. Adagio – Allegretto
2. Andante cantabile
3. Scherzo
4. Finale
グノーという作曲家は日本での人気はさほどない気がしますが、本国のフランスでは非常に愛されている作曲家です。この曲はまさにモーツァルトらしい小気味良いアンサンブル曲で、メロディが素晴らしく、聴いていて楽しい名作です。
グノー「小交響曲」の名盤
グノー作曲の小交響曲の名盤をレビューしていきましょう。
モーリス・ブルグはフランスのオーボエ奏者です。シャルル・ミンシュの招きでパリ管弦楽団で首席奏者を務めました。後年、指揮者も務めたりしています。モーリス・ブルグ管楽八重奏団を設立して、このディスクもその団体の演奏です。
フランスらしい個性的な奏者のソロ表現で、楽しめる「小交響曲」になっています。
ミュンヘン管楽アカデミー はミュンヘン国立歌劇場管弦楽団のメンバー中心に結成された管楽アンサンブルです。
グノー、プーランク、イベール、とフランスの管楽アンサンブルを集めたディスクです。アセナ・アンサンブルは落ち着いたアンサンブルで、どちらかというとモーツァルトのロココ調の演奏でしょうか。
「グルダ:チェロとブラス・オーケストラのための協奏曲」とのカップリングで、選曲の良いディスクです。
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楽譜・スコア
グノー作曲の小交響曲の楽譜・スコアを挙げていきます。