本書はもともと、演奏家である著者が録音用の備忘録のつもりで書きはじめた覚え書きだったそうです。
しかし読んでみると、楽譜を読み解き、音符を紐解きながら、壮大で長い長いゴルトベルク変奏曲の旅の記録を記したエッセイのようでした。
ゴルトベルク変奏曲の逸話や、著者のヨーロッパでの暮らしや演奏体験が入り混じりながら、音楽の知識も優しく語られていて、楽譜をみながら、ふむふむと読みました。
(楽譜の引用もあるので、手元に楽譜がなくても読めます。)
例えば、第30変奏のクオドリベットのはじめの旋律は「長いこと君に会わなかったね」という意味の歌詞からはじまるドイツ民謡、その応答がフレスコバルディの《音楽の花束》にも登場する有名なベルガマスカ旋律、「キャベツとかぶらが私を追い出した」という俗謡なのだとか。
各変奏ごとに、それぞれバッハの魅力にせまる文章が書かれて、面白いやら、ためになるやらです。
もっと早く読んでおけば良かったと思いました。
これからは、もっと楽譜に向き合う時間を大切にしたいと思いました。
素敵な本に出会えて良かったです。

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バッハを知る バロックに出会う 「ゴルトベルク変奏曲」を聴こう! 単行本 – 2013/6/4
塚谷 水無子
(著)
グールド人気で注目されて久しいバッハの《ゴルトベルク変奏曲》。この超名曲の楽譜をポイントを絞って解説しながら、真の音楽の姿を求めていく。オルガン奏者ならではの、学術書や教科書的口調から離れた軽いエッセイ的読み物で入門者にも分り易く、しかしながらしらずしらずのうちにバッハの曲や時代、バロック音楽や楽典までの知識が身に付いていくしくみ。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社音楽之友社
- 発売日2013/6/4
- ISBN-104276140226
- ISBN-13978-4276140226
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商品の説明
著者について
アムステルダム在住のオルガニスト。東京芸術大学卒業後オランダに渡りパイプオルガンを学ぶ。02年アムステルダム音楽院、04年デンハ-グ王立音楽院修士課程卒業。99年シュニットガー・オルガンコンクール入選以来、オランダをはじめ欧州各地でコンサートおよびフェスティバルに出演、録音多数。幅広いレパートリーに加え即興や作曲を手がける。日本の旋律をつかった自作の作品を収めたCD「風のささやき」(キング・インターナショナル)は今なお国内外で評価が高く、ひき続き同シリーズCD第2弾(同)を発売。なじみのクラシックの名作を集め、パイプオルガンの音色の魅力の全貌を紹介したCD「癒しのパイプオルガン」、がキングレコードより発売中。新譜は「ゴルトベルク変奏曲」(Pooh\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\'s Hoop PCD-1204)。06年よりサントリーホール、東京オペラシティはじめ日本各地のコンサートに出演。
登録情報
- 出版社 : 音楽之友社 (2013/6/4)
- 発売日 : 2013/6/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 192ページ
- ISBN-10 : 4276140226
- ISBN-13 : 978-4276140226
- Amazon 売れ筋ランキング: - 836,805位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,482位ワールドミュージック
- - 1,599位ワールド楽譜・スコア・音楽書
- - 15,942位その他楽譜・スコア・音楽書
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エレクトーンを20数年前にやっていたのですが、外出自粛下でキーボードを購入して、バッハのゴルドベルク変奏曲を練習し始めました。
楽譜の記号もわからず、音符の音をカタカナで書きこみ、、、でも飽きないんですよね、そのレベルでも。バッハのこの曲。
何度も繰り返される音の流れ、どんな背景があるのだろうと、この本を購入しましたが。
4か月でやっと第一変奏曲までしか完成できないレベルの自分にはちょっと持て余す内容でした。
書かれている事がわからない。
たまに読みますが、ある程度、音楽やってた方じゃないと楽しめないんじゃないかな。
楽譜の記号もわからず、音符の音をカタカナで書きこみ、、、でも飽きないんですよね、そのレベルでも。バッハのこの曲。
何度も繰り返される音の流れ、どんな背景があるのだろうと、この本を購入しましたが。
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書かれている事がわからない。
たまに読みますが、ある程度、音楽やってた方じゃないと楽しめないんじゃないかな。
2018年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
分かり易い言葉で書かれていて、楽しく読めました。たいへん参考になりました。著者に感謝。
「平均律」や「パルティータ」などバッハの他の作品についても、こういう感じで書かれた著書があれば読んでみたいです。
「平均律」や「パルティータ」などバッハの他の作品についても、こういう感じで書かれた著書があれば読んでみたいです。
2013年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ゴルトベルク変奏曲を練習しているので、参考にと思って購入しました。読了して、目から鱗というか、ゴルトベルク変奏曲に対してまったく新しい世界が開けた気がしました。本書は、主題のアリアをはじめ30の変奏曲にそれぞれ著者の解釈や想いが述べられていて、その内容が軽妙で、印象深く、私のような素人にも十分理解ができました。今までは、この曲に対して技術的な面ばかり考えながら練習していましたので、一曲ずつのイメージが掴みにくかったのですが、本書を読んでから弾いてみると、まったく別の曲のようで、新鮮な音楽に聞こえてくる気がします。
タイトルは「ゴルトベルク変奏曲を聴こう」とありますが、この曲を練習する人にとっては、本書は「ゴルトベルク変奏曲を弾こう」の方が適切なのではないかと思えるほど役に立ちます。
タイトルは「ゴルトベルク変奏曲を聴こう」とありますが、この曲を練習する人にとっては、本書は「ゴルトベルク変奏曲を弾こう」の方が適切なのではないかと思えるほど役に立ちます。