一度ずいぶん前に別のディスクで聞いてあまり良い音でなかったのでそれ以来聞くのをためらっていたが、今回、音質向上かつ完全版との触れ込みにつられて購入した。聞いてびっくり。宣伝に偽りなし。十分ブルックナーを味わえる音質と演奏、ライブ感あふれる完全版です。1楽章の後の「これすごく良い演奏じゃないか」的に自然発生する拍手と最終楽章後の延々と続く拍手、この演奏ならそれも納得です。第1、第2楽章の出来の良さは多くの方が述べられているとおりとして、第4楽章の重厚な迫力も特筆ものです。確かにライブですから金管楽器のミスはあります。でもそれは演奏全体の充実からすればささこと、と私は感じます。ただし、ヘッドフォンで重箱の隅をつつくような聴き方をするならダメとされるかも。
ブルックナー演奏は、とにかく演奏者全員が指揮者への尊敬の下1つとなって集中していること、指揮者が不自然な、作為的に聞こえる表現をしないこと(もちろん実際には指揮者独自の細かい指示は出しているとしても)が名演となるに必須の要件と思いますが、この演奏はまさにそのような演奏といえます。これまで、ベーム、マタチッチ、ジュリーニ、マゼール、ヴァントなどなど多くの名演を聴いてきましたが、この朝比奈ライブも、遅ればせながら名演の仲間入りです。
ブルックナー : 交響曲 第7番 ホ長調 WAB.107 (ハース版) (Bruckner : Symphony No.7 / Takashi Asahina | Osaka Philharmonic Orchestra) [Live]
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商品の説明
朝比奈隆&大阪フィル
ザンクト・フローリアンでのライヴがついに復活
[商品番号 : ALT-337] [CD] [Live Recording] [ALTUS]
[収録内容]
ブルックナー : 交響曲 第7番 ホ長調 WAB.107 (ハース版)
朝比奈隆 (指揮)
大阪フィルハーモニー交響楽団
ライヴ録音 : 1975年10月12日 / ザンクト・フローリアン修道院マルモアザール (オーストリア)
契約切れで長らく入手難であった朝比奈隆の代表盤といわれる聖フローリアン修道院での7番がアルトゥスより新マスタリングで完全復活。うれしい事に初出でのジャンジャン盤特典およびビクター盤でカットされた1楽章演奏後の沈黙と小鳥の鳴き声が聞こえた後、演奏のあまりのスケール感に打たれた聴衆が自然発生的にじわじわ拍手が湧き上がる箇所も復活。今まで文献のみで語られた伝説の拍手ですが、こうやって完全収録盤で聞きなおしてみますと、曲を知らないが故の事故的拍手などでなく、巷間語られてきたように演奏の迫真に打たれた聴衆の自然発生的拍手であったことが分かります。また終演後の演奏の感動を伝える拍手も6分。収録。また宇野功芳氏が神の恩寵と称える2楽章演奏後に奇跡的聞こえてきた5時の修道院の鐘も万全です。音質はやわらかで7秒の見事な残響が美しくオーケストラは広大になりわたります。ちなみに当日演奏会にはノヴァーク版のノヴァーク教授も臨席、「すばらしい演奏のまえには版の問題は関係ない」と名言を残し演奏を絶賛したとのエピソードも有名です。
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 梱包サイズ : 14.2 x 12.4 x 1 cm; 80 g
- メーカー : ALTUS
- EAN : 4543638003372
- レーベル : ALTUS
- ASIN : B01BBK5LNS
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 83,565位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 3,739位交響曲・管弦楽曲・協奏曲
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私には、ギュンター・ヴァントと朝比奈隆のブルックナーが、最も理想的だと感じられます。この演奏も、期待どおりです。
2016年10月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブルックナーファンの中で有名になった演奏だが、一言で言うと緩い。オーケストラも良くない。酷い演奏とは、思わないが、いかにも日本人が好みそうな穏やかな演奏という印象。それならマタチッチの演奏を自分なら取りたい。単なる偶然を鐘が鳴ったとかどうとか笑ってしまう。7番だけでも20枚以上もっているとおもうがヴァントとか、ジュリーニとかカラヤンとか名演が目白押しの7番でわざわざラックから取り出そうとは、思わない。悪名高いクズ評論家のせいで有名になった感のある朝比奈隆だが、良いブルックナー指揮者であることに違いないとは思う。
2016年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
朝比奈先生のフローリアン修道院におけるブルックナー交響曲7番のライヴは、言わずと知れた名演中の名演である。私はビクターのデジタルリマスター盤を所有しているが、Altusよりオリジナルテープからのダイレクトデジタルリマスター盤が発売されているとの情報を得たので、既に聴き慣れている演奏ではあったが、音質を自分の耳で確かめたくてAmazonで購入してみた。
早速聴いてみたところ、思わず「おー」と声が出てしまうほど音質がクリアになっている。これは驚きであり、期待以上のものだった。
デジタルリマスターのビクター盤でさえも金管のトゥッティーの部分が濁って聴こえてたのが、このAltus盤は各パーツの音がより鮮明に聞き分ける事ができ、非常にクリアになった印象を受ける。
それだけではない。音質の向上はライヴ感の生々しさまでをも伝える事に成功しており、そのリアルさはまるでホールの最前列で聴いているかのようである。冒頭の序奏部では朝比奈先生の唸り声まで聴こえる。
ホール全体を包む空気の動き、つまりそれは聴衆の感動であったリ、演奏に込めた想いであったりするのだが、それさえも感じる事ができる。これは私の思い込みばかりではないように思う。
ビクター盤の、あまりホールトーンを感じさせなかった音質がこちらの盤ではフローリアン修道院のウワーンというきれいなホールトーンがしっかり聴こえる。
さらに伝説になっている、第1楽章が終わった後、あまりの規模の大きさに感動した聴衆が自然発生的にした拍手も入っている。私は初めてこの部分を聴いたが、感動的な場面である。
あの有名な第2楽章の後の鐘の音も入っている。
Altus盤の抜群の音質によって、このブル7がいかに優れた名演であったかを初めて十全に理解できたような気がする。過去のプレスは、音質が細かいニュアンスまでを充分に伝えきれていなかったように思う。
この時の演奏を聴いて感激したリンツ在住の一音楽ファンが、朝比奈先生宛に「今までに聴いた最高のブルックナー」と熱烈な手紙を書いて出したのは有名な話である。(手紙の内容は、中公文庫「オーケストラ、それは我なり」中丸美絵 著 に詳しい)
既にビクター盤を所有されている方も是非聴いてみる事をおすすめします。改めてこの演奏の素晴らしさに気づく事と思います。
朝比奈先生のブルックナー交響曲を心底愛しているリスナーなら必聴、必携の一枚でしょう。
早速聴いてみたところ、思わず「おー」と声が出てしまうほど音質がクリアになっている。これは驚きであり、期待以上のものだった。
デジタルリマスターのビクター盤でさえも金管のトゥッティーの部分が濁って聴こえてたのが、このAltus盤は各パーツの音がより鮮明に聞き分ける事ができ、非常にクリアになった印象を受ける。
それだけではない。音質の向上はライヴ感の生々しさまでをも伝える事に成功しており、そのリアルさはまるでホールの最前列で聴いているかのようである。冒頭の序奏部では朝比奈先生の唸り声まで聴こえる。
ホール全体を包む空気の動き、つまりそれは聴衆の感動であったリ、演奏に込めた想いであったりするのだが、それさえも感じる事ができる。これは私の思い込みばかりではないように思う。
ビクター盤の、あまりホールトーンを感じさせなかった音質がこちらの盤ではフローリアン修道院のウワーンというきれいなホールトーンがしっかり聴こえる。
さらに伝説になっている、第1楽章が終わった後、あまりの規模の大きさに感動した聴衆が自然発生的にした拍手も入っている。私は初めてこの部分を聴いたが、感動的な場面である。
あの有名な第2楽章の後の鐘の音も入っている。
Altus盤の抜群の音質によって、このブル7がいかに優れた名演であったかを初めて十全に理解できたような気がする。過去のプレスは、音質が細かいニュアンスまでを充分に伝えきれていなかったように思う。
この時の演奏を聴いて感激したリンツ在住の一音楽ファンが、朝比奈先生宛に「今までに聴いた最高のブルックナー」と熱烈な手紙を書いて出したのは有名な話である。(手紙の内容は、中公文庫「オーケストラ、それは我なり」中丸美絵 著 に詳しい)
既にビクター盤を所有されている方も是非聴いてみる事をおすすめします。改めてこの演奏の素晴らしさに気づく事と思います。
朝比奈先生のブルックナー交響曲を心底愛しているリスナーなら必聴、必携の一枚でしょう。
2016年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この録音があることを、他人から聞いていましたし、その人も感激したそうです。第1楽章終了後の聴衆の自然な拍手、第2~第3楽章での鐘の音。とても感激しました。もちろん朝比奈/大阪フィルの演奏も最高です。アナログ版が欲しい!!!
2020年6月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
妙に思い入れだけで録音物批評をする人が誉めそやしていたので、まあ中古商品ならよいかと思って購入し、聴いてみましたが、プロオケの演奏とは思えない代物でした。旅行のついでに演奏してみるかということで演奏したのでしょうが、いまのプロオケのレベルではないテクニックしか当時はなかったのですね。一緒に旅行について行った追っかけの人たちは喜ぶのでしょう。
2021年4月22日に日本でレビュー済み
現在の若いファンには分からないと思うが、この大阪フィルの演奏技術は当時としてはかなり良好だ。1970年代、否80年代半ばくらいまでは、日本最高を謳われるNHK交響楽団でさえ、特に木管がソロで登場する時は、会場のファンはみな感動どころじゃなく「間違えるなよ、間違えるなよ」と一心に念じていた。しかも、大概はどこかでつまずいて「あーあ、やっぱり」とがっかりしたものだ。
ところで朝比奈の聖フロリアン盤を久々に聴いて、非常に感動した。音質は良好、残響がゆたかで快い。演奏が実に壮大で心を揺さぶらずにおかない。特に第1楽章の終わりで大きくリタルダンドし、終結のあまりにも堂々たる立派さ、高揚感はこのCDでしか聴けない。他の楽章も巨匠指揮者の貫禄十分で、音楽に身を任せられる安心感は本当にこの上ないほどだ。
ブルックナー「第7」の朝比奈盤は他にもあるし、とくに都響盤(フォンテック)などは素晴らしい出来映えだが、この曲の朝比奈のベスト盤はやはり大阪フィルとのこの聖フローリアン・ライヴではないかと思う。そして、この交響曲のベストを狙うくらいの仕上がりではないだろうか。私見では、ヴァント指揮ベルリン・フィル盤(RCA)と並ぶベスト・ツーである。
私は個人的には、演奏というものに完璧な技術は求めない。音楽の真価や思いを伝えてほしい。だから、フルトヴェングラーやワルター等の過去の指揮者のライヴ録音も好んで聴く。たとえ頻発しようとも、演奏ミスなど気にさせないくらいの圧倒的な表現力にのまれ、至福の時が過ごせて嬉しい。録音は演奏の価値がわかれば十分だ。その「真価」とかいうと難しい話になるが……。
この演奏を技巧の難から聴く気にならないという方もいるが、音楽演奏に何を求めているのか私にはわからない。まして実演である。「技術」は「表現」のためにあり、その逆はありえない。ノーミスの演奏が良いならそういう完璧さを求める演奏を聴けばいいだけだ。
ところで朝比奈の聖フロリアン盤を久々に聴いて、非常に感動した。音質は良好、残響がゆたかで快い。演奏が実に壮大で心を揺さぶらずにおかない。特に第1楽章の終わりで大きくリタルダンドし、終結のあまりにも堂々たる立派さ、高揚感はこのCDでしか聴けない。他の楽章も巨匠指揮者の貫禄十分で、音楽に身を任せられる安心感は本当にこの上ないほどだ。
ブルックナー「第7」の朝比奈盤は他にもあるし、とくに都響盤(フォンテック)などは素晴らしい出来映えだが、この曲の朝比奈のベスト盤はやはり大阪フィルとのこの聖フローリアン・ライヴではないかと思う。そして、この交響曲のベストを狙うくらいの仕上がりではないだろうか。私見では、ヴァント指揮ベルリン・フィル盤(RCA)と並ぶベスト・ツーである。
私は個人的には、演奏というものに完璧な技術は求めない。音楽の真価や思いを伝えてほしい。だから、フルトヴェングラーやワルター等の過去の指揮者のライヴ録音も好んで聴く。たとえ頻発しようとも、演奏ミスなど気にさせないくらいの圧倒的な表現力にのまれ、至福の時が過ごせて嬉しい。録音は演奏の価値がわかれば十分だ。その「真価」とかいうと難しい話になるが……。
この演奏を技巧の難から聴く気にならないという方もいるが、音楽演奏に何を求めているのか私にはわからない。まして実演である。「技術」は「表現」のためにあり、その逆はありえない。ノーミスの演奏が良いならそういう完璧さを求める演奏を聴けばいいだけだ。
2021年3月4日に日本でレビュー済み
フローニンゲンのほうを購入しました。まず1楽章の出だしのホルンのミスですべてが台無しですね。
自分自身細かいミスなど気にならないタイプだったのですが,さすがにここはがっくり。それに朝比奈節はそれはそれで心地よいのですが,どころどころ音程,アンサンブルが微妙に(大きく?)乱れるんですよね。学生オケよりはましですけど。そのレベル。さらに2楽章のクライマックスでまたペットかホルンがバジングミス。さすがに3楽章に行く前に聴く気がなくなりました。すぐ手放します。聖フローリアンも同レベルでしょう。聖フローリアンも昔CDで聞いたことがあり,そのときの弦の美しさの感動を覚えていますが,今となってはオケのレベルの低さに購入する気にもなりませんわ。1975年に大阪フィルのレベルが1990年代くらいの実力があればと思うと残念です。ちなみに1990年代以降の朝比奈と大阪フィルの組み合わせは好きですよ。
自分自身細かいミスなど気にならないタイプだったのですが,さすがにここはがっくり。それに朝比奈節はそれはそれで心地よいのですが,どころどころ音程,アンサンブルが微妙に(大きく?)乱れるんですよね。学生オケよりはましですけど。そのレベル。さらに2楽章のクライマックスでまたペットかホルンがバジングミス。さすがに3楽章に行く前に聴く気がなくなりました。すぐ手放します。聖フローリアンも同レベルでしょう。聖フローリアンも昔CDで聞いたことがあり,そのときの弦の美しさの感動を覚えていますが,今となってはオケのレベルの低さに購入する気にもなりませんわ。1975年に大阪フィルのレベルが1990年代くらいの実力があればと思うと残念です。ちなみに1990年代以降の朝比奈と大阪フィルの組み合わせは好きですよ。