Schumannには4曲の交響曲があるけれども、”春”、”ライン”と言った名前のついた曲がある割には、ほぼ同時代のSchubert、Brahms、Brucknerらに比べると、演奏される機会も少なく、やや寂しい印象がある。”ライン”は4曲の中で最も派手な始まり方をすると思うのだが、5楽章まであるうちの第1、第5楽章はよくできていると感じるのだが、中間の3楽章は地味に聞こえてしまう。
この4曲の中でも、比較的短い第4交響曲は、この”ライン”よりも地味でおとなしい印象を持った曲だと感じていたのだが、FurtwanglerがBerliner Philharmonikerを指揮した演奏を聴いて、何と言う曲なのだろう、と驚愕した記憶がある。この演奏を聴いてしまうと、Szell、Cleveland Orchestraの好演もやや影が薄くなってしまう。
こう言う巨像のような演奏を聴いてしまうと、この曲は何と言う名曲なのだろう、と感じてしまうから不思議だ。