CD 輸入盤

エニグマ変奏曲、『威風堂々』第1〜5番 デル・マー&ロイヤル・フィル

エルガー(1857-1934)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4821993
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Australia
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


エルガー:エニグマ変奏曲、『威風堂々』第1〜5番
デル・マー&ロイヤル・フィル


マニアに大うけのイギリスの指揮者、ノーマン・デル・マー[1919-1994]は、ビーチャムの創設したロイヤル・フィルのホルン奏者としてキャリアをスタート、やがてビーチャムに見込まれ、ビーチャムの助手を経て28歳で指揮者デビューしたという人物。
 ビーチャムの薫陶を受けただけあって、その指揮は大胆で迫力あるものが多く、プロムスでも人気で、1960年に初登場してから1983年までの四半世紀近く、61年と76年の2回を除いて毎回登場していたという屈指の存在でもあり、このエルガー録音もデル・マーの代表作として知られていたものです。
 ちなみにこのアルバムは、さきごろ亡くなられたシャンドス・レーベルの創始者で会長だったブライアン・カズンズ[1933-2015]が、レコーディング・エンジニアを請け負い、ポリドールの運営するイギリスの廉価盤レーベル「コントゥア・レコーズ」のために制作したもので、1975年にまずコントゥアからLP発売され、翌年には英独仏豪など各国のドイツ・グラモフォン・レーベルからLPとして発売、その後、1990年にドイツ・グラモフォンのガレリア・シリーズでCD化され現在に至っているというものです。
 カズンズは1979年にシャンドス・レーベルを立ち上げる前、いろいろなレーベルの仕事を受けており、中でも注目されていたのが、デル・マーとのコントゥアへの録音でした。
 コントゥアはすでに消滅したレーベルで、リリースも大半はポピュラー音楽だったようですが、そこにデル・マーのエルガーや1812年などが録音されていたというのは興味深い話です。
 そのせいか、あるいは長めの残響を好むカズンズの考えなのか、通常、オーケストラ作品のセッション録音会場としてはあまり使われない「大聖堂」がレコーディングの舞台となっています。また、楽譜通り「威風堂々」にオルガンも使ったため第1番のエンディングが凄い迫力になっているのも素晴らしく、また、長い残響が全体にしっとりした雰囲気を醸し出すことにも繋がったようです。
 そういえば同じころに英国で自主制作していたウィン・モリスのマーラー『復活』なども大聖堂での録音でしたが、オルガン使用という目的のほかに、もしかしたらホールの使用料の問題などもあったのかもしれません。何にしてもこのデル・マーの録音が、長めの残響もあってさらに個性的な味わいを深めているのは確かです。
 今回のオーストラリア・エロクエンスからのリリースは、名物エンジニアだったブライアン・カズンズの追悼にもふさわしい企画と言えますし、もしかしたら続編のリリースも期待できるかもしれません。(HMV)

【収録情報】
エルガー:
● エニグマ変奏曲 op.36
● 行進曲集『威風堂々』 op.39
(第1番ニ長調/第2番イ短調/第3番ハ短調/第4番ト長調/第5番ハ長調)

 フィリップ・ムーア(オルガン)
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
 ノーマン・デル・マー(指揮)

 録音時期:1975年6月
 録音場所:イギリス、ギルフォード大聖堂
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

収録曲   

  • 01. Elgar: Variations on An Original Theme, Op. 36 ?Enigma?
  • 02. Pomp and Circumstance ? Marches, Op. 39 No. 1 in D Major
  • 03. No. 2 in a Minor
  • 04. No. 3 in C Minor
  • 05. No. 4 in G Major
  • 06. No. 5 in C Major

ユーザーレビュー

総合評価

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イギリスの指揮者、ノーマン・デル・マーが...

投稿日:2021/10/27 (水)

イギリスの指揮者、ノーマン・デル・マーが、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を振って録音したエルガーの作品集です。 『創作主題による変奏曲』と『威風堂々』を収録しています。 このCD、全く知らない音源だったのですが、評判が高かったので買ってみました。 評判通りの一枚でした。 確かに創作主題による変奏曲も悪くない出来ですが、やはり威風堂々でしょうか。 例えば有名な1番。 いきなりハイテンションで、速いテンポ設定をとっていますが、ライヴならともかくセッションではこう言う演奏は珍しい。 また意外とオルガン入りの録音は少ないのでこう言う意味でも貴重でしょう。 また1番だけではなく、他の番号の演奏も良い演奏で、豪快な第5番もなかなかのもの。 1番から5番まで集めたアルバムは幾つかありますが、全ての曲が完成度の高いCDはそうそうなく、これは全部良いという珍しいアルバム。 威風堂々の名演の一つと言えるでしょう。 1975年録音ですが、音質は良好。

レインボー さん | 不明 | 不明

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恥ずかしながらデル・マーという指揮者を聴...

投稿日:2021/04/18 (日)

恥ずかしながらデル・マーという指揮者を聴くのは、この盤が初めてでしたが、両曲とも、特に「威風堂々」は、この1枚で十分なくらいの名演です。 圧倒的な推進力に加え、エルガーの素敵な旋律、巧みなオーケストレーションを知り尽くした演奏は、細部まで揺るぎがなく、説得力があり、こんなにいい曲だったのかと思わせます。 威風堂々第1番だけならマリナー&コンセルトヘボウの快演がいい勝負ですが、全曲盤では比較の対象はなく、ショルティやプレヴィンを上回っているでしょう。

座頭 さん | 兵庫県 | 不明

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エニグマも名演であるが、威風堂々が凄すぎ...

投稿日:2009/02/15 (日)

エニグマも名演であるが、威風堂々が凄すぎる。冒頭から凄まじい勢いで、ガンガン進んでいき、ショルティ盤やプレヴィン盤等を聴きなれている自分は思わず唖然としてしまった。とにかく全5曲に渡って凄いパッション。特に第1番は打楽器は華やか、弦はうねる、金管は凄まじい咆哮。そして最後はオルガン有りで、約5分50秒という同曲では速めのテンポで駆け抜ける。こんなにも情熱あふれる威風堂々は初めて聴いた。デル・マーはチャイ5を始め名演が多いのでもっと評価されてしかるべき指揮者だと思う。

ゆう さん | 鹿児島 | 不明

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人物・団体紹介

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エルガー(1857-1934)

近代イギリスを代表する作曲家、サー・エドワード・ウィリアム・エルガーは、1857年6月2日、イギリス中西部ウスター近郊のブロードヒースで生まれました。経済的に恵まれなかったため正規の音楽教育を受けることができず、ほとんど独学で勉強したそうですが、ピアノ調律師で楽器商を営んでいた父親のウィリアムは、生業のかたわら聖ジョージ・ローマ・カトリック教会のオルガニストを務めていたそうですから、やはりその血の

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