メンデルスゾーン(1809-1847)

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CD

交響曲第4番『イタリア』、第5番『宗教改革』 トスカニーニ&NBC交響楽団(XRCD24)

メンデルスゾーン(1809-1847)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
JMM24XR07
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD
その他
:
Xrcd

商品説明

トスカニーニ没後50年記念リリース
XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション[7]

メンデルスゾーン: 交響曲第4番『イタリア』、第5番『宗教改革』
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)NBC交響楽団

オリジナル・マスター使用により、尋常ならざる臨場感と鮮明度を得てよみがえる『イタリア』『宗教改革』。これぞトスカニーニ畢生の名盤。
 当アルバムのメンデルスゾーンの交響曲2曲は、いずれも1953/1954年シーズンにトスカニーニが演奏会で取り上げた際のライヴ・レコーディング。このシーズンは、トスカニーニにとって現役最後となったシーズンであり、1954年4月4日のオール・ワーグナー・プログラムによる有名な演奏会をもって指揮活動から引退しました。このシーズンは、RCAによる純粋なレコーディング・セッションは行なわれませんでしたが、毎週ラジオで生中継されていたNBC交響楽団との演奏会は、放送用と並行してRCAのスタッフによって録音されていました。引退後、トスカニーニは息子のワルターと共に残された放送録音からレコード化できる演奏を試聴・選定する作業を行ないますが、このメンデルスゾーンの2曲もその過程で選ばれたもので、引退の翌年にLPで初めて発売されました。それ以来半世紀以上にわたってカタログからは消えることがなく、現在でもトスカニーニの代表的な名盤のひとつとして高く評価されています。
 交響曲第4番『イタリア』では、87歳という年齢を感じさせない厳格なオーケストラ・コントロールと熱いカンタービレがききもの。特に終楽章で、楽譜にはないティンパニを追加してタランテラのリズムを強調している点は、音楽の本質を表現するためには敢えて楽譜の改変も辞さないというトスカニーニのポリシーを端的に表したものといえるでしょう。トスカニーニはこの交響曲をNBC時代に4回取り上げており、その最後となったのが当盤所収の演奏。1955年の発売に際しては、トスカニーニのリクエストで、2月28日の演奏会当日のライヴ・テイクに加えて、前日と前々日のリハーサル録音からのテイクも使用されて編集されています。これは、ライヴ演奏では特にリズムの扱いに自由さを許していたが、繰り返し聴かれるレコードとしては相応しくないとトスカニーニが判断し、より厳格で折り目正しいリハーサル時の演奏に差し替えたため。当然今回のリマスタリングにあたってもそのマスターが使用されています。
 交響曲第5番『宗教改革』は、トスカニーニがNBC時代に4回取り上げた中で最後の演奏となった12月13日のライヴがそのままレコード化されました。トスカニーニによる解釈で改めて注目されるべきは、第1楽章の異例なまでの激しい高揚感と、第4楽章で採用されている通常よりもゆっくりしたテンポでしょう。それによって第4楽章コーダにおけるコラールが荘厳に再現されており、これこそまさにトスカニーニ渾身の表現といえるでしょう。なお12月13日の演奏会では、ムソルグスキー『ホヴァンシチナ』前奏曲、フランク『アイオリスの人々』、ウェーバー『舞踏への勧誘』という多彩なプログラムが組まれ、この交響曲はその最後を飾りました。
 今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行。1950年代のライヴ録音としては驚異的なクオリティで収録されたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっています。

鮮やかな音質で甦ったトスカニーニの名演盤
『今回、XRCD24の画期的なリマスタリング・テクニックによって甦った当盤所収の演奏を耳にして、第1に感じたのは、既出の通常盤よりも、各楽器の表情がさらに潤い豊かになった点である。それは、《イタリア》第1楽章の381小節(トラック1:5分05秒〜)からのように、フルート、クラリネット、ヴィオラ、チェロが、互いに生き生きと絡み合いながら、手応えに富んだアンサンブルを紡いでいく箇所をはじめ、オーケストラの強奏時にも及んでいる。したがって、鮮烈なエネルギー感を保ちながらも、通常盤に比べて余裕のある響きが確保されており、トスカニーニは強圧的で硬直気味だ、という誤ったイメージを払拭するにたるサウンドが確保されているのである。』―満津岡信育(ライナーノーツより)

『1992年に『大全集』の一環としてリマスタリングされたときは、その時点までのLPや1984年の初CD化(日本のみで発売)で使用されていたRCA保管のマスターテープではなく、ニューヨーク公立図書館のロジャース・アンド・ハマースタイン・アーカイヴに収められている『トスカニーニ・レガシー』コレクション保管の音源がマスターとして使用されました。これはトスカニーニ家が所有していた膨大な録音資産に含まれていたNBC放送の録音テープのことです。今回のXRCD24化にあたってはRCA保管のオリジナル・モノラル・マスターを使用しています。『レガシー』音源と比べて、どちらがよりオリジナルに近いかという判断は難しいですが、音自体の密度の濃さ、鮮明さ、そして力強さの点で、やはりRCAマスターの方に分があると感じました。RCAマスターでは、『イタリア』の第4楽章の最後の和音が、おそらくその後に続く拍手をカットするための残響処理のせいでしょうか、わずかに音質が異なるのですが、今回はオリジナルのままとしあえて音質調整は施しておりません。RCAによるセッション録音と比べると、聴衆のいる演奏会での録音ということで、響きがややドライになってはいますが、それでも1950年代のライヴとしては驚異的なクオリティで収録され、それが鮮度を保ったまま保存されています。トスカニーニとNBC交響楽団の熱のこもった、輝かしく豊潤なサウンドが生々しく刻み込まれたこの2曲は、まさにXRCD24すべき音源であると感じ、あえて今回のラインナップに加えた次第です。これまでのCDでは決して聴くことのできなかった明晰さと色彩感とが瑞々しくよみがえり、この2曲の名演の永久保存にふさわしいリマスタリングが出来たと自負しています。』―杉本一家(XRCD24プロデューサー、マスタリング・エンジニア ライナーノーツより)

メンデルスゾーン:
・交響曲第4番イ長調op.90『イタリア』
・交響曲第5番ニ短調op.107『宗教改革』
 NBC交響楽団
 アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)

 録音時期:1954年2月28日のライヴおよび同年2月26,27日のリハーサル(第4番)、1953年12月13日のライヴ(第5番)
 録音場所:ニューヨーク、カーネギー・ホール(モノラル)
 リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)
 マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)
 JVC K2 24 BIT REMSTERING/MONO
 LP初出:LM-1851(February 1955)、国内LP初出:LS-2035(September 1956)
 解説: 満津岡信育、岡本稔ほか

収録曲   

  • 01. レビューに記載

総合評価

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「イタリア」第一楽章のトスカニーニの唸り...

投稿日:2021/07/14 (水)

「イタリア」第一楽章のトスカニーニの唸り声!凄いですね。この後オーケストラは烈火のごとく燃え上がります。「元気」が欲しい時。何かの大一番があるような時。聴きましょう、この唸り声。そしてカミナリ親父(失礼!)から強烈なパワーをいただきましょう!

困ったお父さん さん | 三重県 | 不明

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本盤におさめられたメンデルスゾーンの交響...

投稿日:2011/07/30 (土)

本盤におさめられたメンデルスゾーンの交響曲第4番&第5番は、トスカニーニ&NBC交響楽団による数多くの録音の中でも、レスピーギのローマ三部作と並んでトップの座に君臨する名演と言える。とりわけ交響曲第4番については、様々な指揮者による同曲のあらゆる演奏に冠絶する至高の超名演と高く評価したい。トスカニーニの演奏にはある種の誤解がなされていると言えるのではないだろうか。その誤解とは、トスカニーニは一切の情緒を差し挟まむことなく、快速のインテンポで素っ気ない演奏をする指揮者であるということだ。しかしながら、本盤も含め、杉本一家氏がリマスタリングを行ったXRCDシリーズを聴くと、それがとんでもない誤解であることがよく理解できるところである。かかる誤解は、以前に発売されていたCDの、きわめて劣悪でデッドな音質に起因するのではないかとも考えられるところだ。それにしても、本盤のようなXRCDによる極上の高音質録音で聴くと、トスカニーニが臨機応変にテンポ設定を行ったり、豊かな情感にもいささかも不足をしていないことがよくわかる。それにしても、特にこの第4番の演奏には凄まじいものがあると言える。演奏全体に漲っている気迫と力強い生命力は、我々聴き手の度肝を抜くのに十分な圧倒的な迫力を誇っていると言える。とりわけ、終楽章の終結部に向けての畳み掛けていくような力強さは灼熱のような燃焼度を誇っており、聴いていて手に汗を握るほどだ。また、第2楽章などを中心として随所に聴くことが可能な極上のカンタービレは美しさの極みであり、抗し難い魅力に満ち溢れていると言える。いずれにしても、本演奏にはトスカニーニの芸術のすべてが表現し尽くされていると言えるところであり、今般のXRCD化によってはじめて本演奏の真価のベールを脱いだと言っても過言ではあるまい。他方、交響曲第5番も名演であるが、第4番のようにトスカニーニの演奏が随一とは言い難い面がある。しかしながら、第1楽章における圧倒的な高揚感、終楽章における悠揚迫らぬテンポによるスケールの雄大な音楽は、これまでの「快速のインテンポ指揮者トスカニーニ」との誤解を打ち破るのに十分な圧倒的な壮麗さと威容を誇っていると高く評価したい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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私はLP時代からの聴き継ぎです。どうしても...

投稿日:2009/09/21 (月)

私はLP時代からの聴き継ぎです。どうしても題名からの印象を語らざるを得なくなるのですが1954年にライブ録音された第4番「イタリア」はトスカニーニ決定盤で透き通る青空を描くように全楽章覇気のある演奏は彼の指揮による他曲では得てして力む趣向と異にしている自然さが快いです。一方1953年収録の第5番もアプローチは同じなのですが曲自体から展開されるM.ルーテルのテーマはトスカニーニの責任ではありませんが少し私にはしんどくなります。モノラル録音は本盤の仕様改善で更に明晰に聴ける処理がされており素晴らしい盤と言えるでしょう。

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ドイツ・ロマン派の大作曲家、メンデルスゾーンの生涯は38年という短いものでした。現在のイメージでは、メンデルスゾーンは作曲家ですが、当時は指揮者・ピアニスト・オルガニストとしても非常に多忙だったようで、これに自ら設立した音楽院の運営や、同時代作品や過去作品の紹介といった数多くの仕事が加わり、さらには

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