初めて聴いた時はまるでピンと来ず、押し入れの段ボールにしまい込んでいたのを20数年ぶりに取り出して聴き
「こんな良い曲だったんだ!」
と感激して最近愛聴しています。
自身の不明に恥じ入るばかりですが、私の場合、人生の哀歓や花鳥風月の美しさが分かりかけた56歳にして、この作品集が心にしみるようになった気がします。再会できて良かった。
私の持っているCDは作品46と72を1枚に納めたバージョンです。今でも輸入盤で生きているはずです。ノイマンの旧テレフンケン録音は、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と録れた「わが祖国」や「ペール・ギュント」が有名で、チェコ・フィルとの録音はこれが唯一ではないでしょうか。1971年の録音で、この直後から同コンビはスプラフォン=日本コロムビアに移籍し名盤を連発していきます。このコンビの黄金時代の幕開けを記念する、瑞々しい名演だと思います。
「お前が言うな」ですが、この作品については名指揮者による抜粋盤より、どんな地味な指揮者でも良いので全曲盤を購入されることをお勧めします。