このCDは、96年の発売当初に購入したもので、カスタマーイメージにも載せている
まず、特長を簡単に記すると
1つに音(録音)がいい
2に、演奏内容が素晴らしい
3に、長年聴いていても飽きる事がない
まず、三拍子揃った名盤である事は、一通り聴いてすぐに直感した
それと、唯一無二の決定版であり、おそらく、暫くの間これを超えるものは出ないであろうという事も。。。
1の録音がいいという事なのだが、ロンドンデッカのイメージそのものだった
その立役者になっていたのが、デュトワ&モントリオール響。。そしてこのブロムシュテット&サンフランシスコ響の組み合わせである
デュトワの方は、演奏によっては少々生真面目に響き、面白みに欠ける盤も無きにしもであったが、ブロムシュテットの方は、まず外す事は無かったように思う
第1の音の良さだが、サンフランシスコ響とブロムシュテットの組み合わせの録音は、特にブラス、管、打楽器が素晴らしい!!
うるさくなく、フワリとした響きがとても心地よいのだ
これは、他のオーケストラでは味わえない特質になっている
ニールセンの交響曲では、このブラス&管、打楽器の優秀さが、一際役に立つのだ
(もちろん、弦もいぶし銀のように美しい)
第2に、演奏内容。。構成や細部の表現が非常に流麗であり、シンフォニックである
押さえどころはきちんと押さえ、華美に過ぎず、中庸を保ったまま、非常にドラマティックな抑揚を持つ演奏で、聴いていて目の前に世界観がはっきりと表出する
第3の、飽きさせない要素
これは、CDをセットした瞬間に、音響そのものの心地よさがいつでも感じられる事と、演奏自体が、ここはこうして欲しかったとか、足りなかったり行き過ぎた表現が無く、完璧を超えたところにあるので、感動がいつまでも薄れないのだ
普段、音をビジュアルでイメージして聴いていると、実際に聴いていなくても、そのビジュアルが目に浮かぶ程。。この演奏には非常に親しんでいる
ニールセンの交響曲は、古典的な要素と近代性がとても上手く融合していて、スリリングでドラマティックこの上なく、聴いていて非常に広大な世界観を感じるものである
詳細については、研究されている方々のサイトや書籍を参考にしていただき、ここはただ、このような素晴らしい全集を残してくれたブロムシュテットに感謝の意と、その偉業を讃えたいと思う
同じブロムシュテットのニールセンでは、最近復刻になったデンマーク放送響との録音がある
そちらの方はサンフランシスコ響と比較して完成度は今一だが、荒削りなりにも、当初のブロムシュテットの意図したものが、はっきり見えて来るので、結構スリリングである
あの録音があっての、この全集なのだと思う
詳細は略すが、まずはこのサンフランシスコ響との録音を手にして欲しい
この、どうやって演奏しているのか解らない程の純音楽的なアプローチを基準とした場合、他の録音は資料性の意味合いが強くなることと思う
尚、この3枚組の全集は、発売当初8000円もしていた
今は、2枚組の2組。。全4枚のImport盤で、他のカップリングの曲も含めて手に入るので、そちらも紹介しておきたい
自分も、カップリングが欲しくて、注文してしまったw
交響曲1〜3番
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00001X5A0/ref=
交響曲4〜6番
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