ベートーヴェン(1770-1827)

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DVD 輸入盤

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番、ワーグナー:『ワルキューレ』第1幕、他 クナッパーツブッシュ&ウィーン・フィル、バックハウス、他(1962、63)

ベートーヴェン(1770-1827)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
109212
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
画面サイズ
:
通常
:
白黒
フォーマット
:
DVD
その他
:
輸入盤

商品説明


ハンス・クナッパーツブッシュを讃えて
ワーグナー:『ワルキューレ』第1幕、イゾルデの愛の死
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番


20世紀を代表する大指揮者クナッパーツブッシュの伝説の映像です。1922年にバイエルン州立歌劇場の音楽監督に就任、1929年のザルツブルク音楽祭でウィーン・フィルと初共演を飾った彼、その後は様々な変遷を経て、第二次世界大戦後にはバイロイト音楽祭を支えるなど、戦後の音楽界に大きな足跡を残しました。
 この映像は、彼とウィーン・フィルが行ったアン・デア・ウィーン劇場での特別コンサートの2年分を併せたもので、独特の解釈に支えられたワーグナーとベートーヴェンを堪能することができます。バックハウスをソリストに迎えたベートーヴェンの異様な雰囲気はとりわけ有名ですが、観客席には当時の新進気鋭の指揮者として、ヨーロッパにデビューしたばかりの岩城宏之が座っているのも注目すべき点でしょう。クナッパーツブッシュの演奏については、もう何の説明も不要。ほんの瞬間の動きですら、見逃すわけにはいかないほどの凝縮された彼の指揮から生み出される熱い音楽は、永遠に人々の心を捉えていくに違いありません。(輸入元情報)

【収録情報】
1. ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』から前奏曲とイゾルデの愛の死
2. ワーグナー:『ワルキューレ』第1幕(全曲)
3. ベートーヴェン:『レオノーレ』序曲第3番 Op.72a
4. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58

 ビルギット・ニルソン(ソプラノ/イゾルデ:1)
 ヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ:4)
 クレア・ワトソン(ソプラノ/ジークリンデ:2)
 フリッツ・ウール(テノール/ジークムント:2)
 ヨゼフ・グラインドル(バス/フンディング:2)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)

 収録時期:1962年(1,3,4)、1963年(2)
 収録場所:アン・デア・ウィーン劇場(ライヴ)

 収録時間:152分
 画面:モノクロ、4:3
 音声:PCMモノラル
 字幕:英、仏、独、西、伊
 NTSC
 Region All
平林直哉のヒストリカル中毒!
クナッパーツブッシュの注目DVD


このDVDは2002年最大の話題盤である。
 まず個々の曲が断片ではなく、カットなしの全曲というのは何にも代え難い。画質は鮮明で、カメラワークも最近のソフトにありがちな顔や楽器のアップの連続というものがなく、たいへん見やすい。そして音質も最高水準のモノーラルである。
 それでは順に簡単に内容に触れて行こう。まず「レオノーレ」序曲第3番はズシリと手ごたえのある冒頭の和音に続いて、深く神秘的な序奏が奏でられる。棒の動きは簡素だが、サッと手を動かしたり、肩の動きがほんの少し加わっただけで音楽が急にうごめく。主部の最初は、はるか遠くから響くようにひっそりと始まるが、それがやがてみるみるとふくれ上がる。このように音楽がふくれ上がる場面でも、指揮者は最小限の動きで、オーケストラから最大限のヴォリュームを弾きだしているのだ。それは、コーダの最後の部分でも同様である。あらかじめ「来るな」とはわかっていても、その最後の最後にスーッと立ち上がってオーケストラに合図する様は、やはり怪物的と言わざるを得ない。

 バックハウスを従えたベートーヴェンの第4ピアノ協奏曲ではクナは珍しく眼鏡をかけている。少しでも合うように眼鏡を使用しているように思われるが、実際はそうではなさそうだ。多くの指揮者がやるような、ソリストの方をのぞき込んで、いかにも仲良く合わせていますよ式のポーズなど、クナにはみじんもない。「私はオーケストラ担当、あなたはピアノ独奏、ただそれだけです」と言わんばかりの、一種独特の雰囲気である。
 「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲と愛の死は、後述の「ワルキューレ」よりもクナの指揮姿が多く映るので、見応えとしてはこれが一番かも知れない。延々と続くクレッシェンド、クナはむしろポーカーフェイスで、まだまだ余裕があるのだと言わんばかりの仕草。ところが、その頂点にさしかかる直前、それまで座っていたクナは突然立ち上がり、巨大なフォルテを指示するが、オーケストラはまさにその通りにふくれ上がる。そのほか、しなやかに、ゆっくり動いていたかと思うと、急に爬虫類のように素早い動きとなり、同時にオーケストラの音色もサッと変わっていく部分など、やはり驚くほか無い見事なものだ。
 さらに、この映像ではボスコフスキーやバリリ、カンパー、クヴァルダなど、往年の名奏者たちの存在感ある演奏姿を見ることができるのも実に喜ばしい。(ひらばやしなおや 音楽評論家) br>

総合評価

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ブルーレイになつてこれが究極盤?一番初め...

投稿日:2016/05/05 (木)

ブルーレイになつてこれが究極盤?一番初めは我がTDKコアが世界に先駆けて、たぶん2002年12月に62年の全部、それから63年と63年ジークフリート牧歌と三枚のDVDを順に発売しました。レビューを見ると、ご存知でない方もをられるやうなので。  今度の編集には放送局のけたたましい開始ファンファーレが入らず、ホッとします。またこのサイトではヴァーグナーとベートーヴェンをまとめ直して演奏(上映?)する編集であるかのやうな表示ですが、そんなことはありません。実際の演奏順ですからご心配なく。  クナッパーツブッシュは拍手喝采がよほど嫌ひだつたのは、あちこちに書いてあります。指揮台に上がる前、丁寧な(そして優雅な)お辞儀を楽員に対し、そして客席になさるのですが、喝采に応へるのは全くダメ。といふ様子がこの映像でよく分かります。最初の曲のレオノーレを始めたくとも、ボスコフスキーが無視して!クナーに答礼を促してゐます。でそれをさせられて、客席が歓声をあげて開始となります。(別のクナッパーツブッシュの生涯のDVDでは、ミュンヘンの音楽批評家が何度もクナーと呼び、クではなく、ナーの方にアクセントがありました。だからクナと呼ぶのは正確ではありません。)  パルジファルの練習風景で、巨匠が左腕をねぢつて突き出しながら立ち上がる、見てゐるこちらが息を呑むシーンがありますが、このレオノーレのフィナーレのクライマックスでも同じシーンがあります。体の動きが少ないので有名なやうですが、椅子に座りながらも、じつとはしてしてゐられず、何度も座り直すかのやうなところがあります。だから何度も立ち上がつてゐるかもしれませんが。しかしクライマックスが過ぎ、曲がをはつても、息があがつてゐるやうなところは全くなくて、まず楽員に丁寧で優雅なお辞儀をされて、次いで聴衆の方を向き頭を下げて、直ぐ退場されます。  カメラはクナーばかりを写すといふことが、残念ながら全然ないので、退場したあと、戻つて来たのか、来ないのか確かとは分かりませんが、歓声があがつたのは、たぶん一度は戻つて来たのでは。  また第4協奏曲が終はると、近寄つて来たバックハウスの手を握り、何か言葉を交すと、ピアニストを置き去りにして、自分だけさつさと退場してしまひます。バックハウスはそのあと普通にオケに感謝し、聴衆に応へ、ひとりで退場し、またひとりで戻つて来る様子が映ります。とても可笑しい。  まるでミーハーみたいな事を言つてゐるでせうか?分かるだけでも、ボスコフスキーやバリリ、ブラヴェッツ、シュトラッサーが写つてゐます。オケのメンバーには三十代は殆どゐないのではないか、四十代、五十代、六十代ではないか。つまり皆戦争を経験して来た人たちで、カラヤンは既に大活躍してゐたのでせうが、重厚長大で、かつ真剣深刻な音楽を本物として来た人達ではないかと思ひます。楽しみが無いといふことではなく、焦点は楽しみ、娯楽にはないといふことです。クナッパーツブシュもバックハウスも剛直、剛胆といふほかないです。  感傷とは偽りの感情の意味だと、どこかで読みましたが、この第4協奏曲でオケもピアノも甘美で、ほんものの陶酔もあります。歌ひ回しが違つてゐるために揃はないといふところがありますが、相手に合せず、そのままで平気といふのも大したものといふ気がします。第二楽章、指揮者は本当はもう少しテンポを早くしたかつたのではないか。ボスコフスキーがそれを抑へてしまつたのではないか。ピアノはそのために伸び伸びと弾けたのでは?私の錯覚でせうか。  練習嫌ひで有名な指揮者ですが、ラヂオやレコードで音楽を聴いたりしてゐなければ、自分でピアノを弾くとか、オケと練習するとかせずにゐられたのか、本番だけで気が済むものでせうか。それも何だか不思議な感じがします。  ピアノが、Blu-Rayになつて美しく鳴るやうに感じます。(ついでに言ひますが、ArtHausの62年だけのDVDが発売された時、その冊子のゴットフリート・クラウス解説には、今度のBlu-Rayでは削除されたバックハウスについての部分があり、ザルツブルクに住んでゐた84才のピアニストとの会話の中で「信じてくれ、私の生涯で一日たりとこのト長調協奏曲の出だしを弾かずに来た日はなかつた。恐ろしく難しく、満足できたことが全くなかつたから。」と聞かされたこと。また「ベートーヴェンがソナタを16曲しか書いてゐなかつたら、私の人生は全然違つてゐたよ。」とも。以上ご紹介いたします。)

JCS さん | 神奈川県 | 不明

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ブルーレイになるのはたいへん喜ばしいこと...

投稿日:2016/04/25 (月)

ブルーレイになるのはたいへん喜ばしいことですが・・・あの・・・ジークフリート牧歌は?たしかどちらのコンサートで演奏されDVDにもなりましたが。 せっかくなら入れたほうが良いと思いますが。 わたしの勘違いでしたらすみません。

ニトロプレス さん | 愛知県 | 不明

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これすごい映像ですね。ボスコフスキーを始...

投稿日:2008/09/25 (木)

これすごい映像ですね。ボスコフスキーを始め、コンチェルトのある節でニヤニヤと楽団員が笑っている、指揮者の無表情の姿、ピアニストのオケを視るまなざし、一種のブラックユーモアでしょうか?  コンチェルトはお勧めではありません。けれど、レオノーレ、「愛の死」はいずれも絶品であり、秀逸です。ただ、このコンチェルトのクナの録音はカーゾンのそれも含めて、クナ流ですね。譜面をみながら、俺は俺の音楽をやるだけだ、というのがミエミエです。まぁ、そこがいいんじゃないかしら。

Tama さん | Vancouver | 不明

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ベートーヴェン(1770-1827)

1770年12月17日(16日?):父ヨハン、母マリアの次男としてドイツのボンに誕生。 1778年:7歳でケルンでの演奏会に出演。 1781(1782?)年:クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェに師事。 1800年:交響曲第1番を宮廷劇場で指揮。 1804年:交響曲第3番『英雄』を発表。 1805年:交響曲第5番『運命』、交響曲

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