SACD 輸入盤

交響曲第3番(初稿) シモーネ・ヤング&ハンブルク・フィル(ハイブリッドSACD)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OC624
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

ドイツの音楽雑誌「Opernwelt(オーパーンヴェルト、オペラの世界)」で、2006年度の年間最優秀指揮者賞を受賞したシモーネ・ヤングは、ウィーン・フィルを指揮した初の女性指揮者でもあります。
 彼女の待望のブルックナー第2弾は、近年人気上昇中のブルックナー交響曲第3番第1稿。先の第2番に引き続き、亡きギュンター・ヴァントのお膝元でもあるハンブルクのムジークハレ(現在の名称はライスハレ)で大きな話題を呼んだ記念碑的演奏のライヴ録音、しかも、高音質なマルチチャンネル対応ハイブリッドSACD仕様でリリースされるというのですから、ブルックナー・ファンならずとも注目度の高いリリースといえるのではないでしょうか。
 この第1稿は「詩と音の芸術の前人未到の世界的に顕著な優れた大家であるリヒャルト・ワーグナー閣下に、深甚の敬意をもって」献呈されたいわゆる初稿。
 トリスタンやワルキューレなど、ワーグナーからの引用がいくつか見られるもので、ワーグナーは気に入ったといわれており、1982年録音のインバル盤以降、確実に人気を高めており、現在では、エリアフ・インバル(2種)、ケント・ナガノ、ロジャー・ノリントン、ジョナサン・ノット、ゲオルク・ティントナー、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー、ヨハネス・ヴィルトナー、ヘルベルト・ブロムシュテット、マルクス・ボッシュなど、すでに10種類のCDがリリースされています。

指揮者のシモーネ・ヤングは、ハンブルク州立歌劇場のインテンダントとフィルハーモニーの音楽監督を務める人物で、オペラのほかコンサート・レパートリーにも強く、ワーグナーからメシアンまで、重厚なスタイルで聴きごたえある音楽をつくりあげることではすでに定評があります。
 そのヤングが、実力・真価をブルックナーのシンフォニーでもフルに発揮、1828年創立という長い歴史を持ち、ブルックナー演奏に関してもヨッフムやカイルベルトとの伝統を誇るハンブルク・フィルを指揮、前作第2番では、71分以上をかけて雄大に濃厚にうねるような見事な演奏を聴かせてくれていました。
 ちなみに今回の録音がおこなわれたコンサート当日は、前半にヴェーベルンの「パッサカリア」と、元ベルリン・フィルのヴィオラ奏者で現在は作曲家として活動するブレット・ディーンの「アリエルズ・ミュージック」が演奏されています(ディーンの名はラトルの『惑星』に組み合わされた『コマロフの失墜』で一躍有名に)。

 シモーネ・ヤングのエームス・クラシックスへの録音としては、ハンブルク州立歌劇場の音楽総監督に就任した最初の新演出の上演で取り上げ、大きな話題と高い評価を得たヒンデミットのオペラ『画家マティス』全曲のライヴ・レコーディングも発売予定です。

ブルックナー:交響曲第3番ニ短調 WAB103『ワーグナー』(1873年稿)[68:35]
1 Gemäßigt Misterioso [25:26]
2 Adagio Feierlich [19:20]
3 Scherzo Ziemlich schnell [06:40]
4 Finale Allegro [17:09]
 ハンブルク・フィルハーモニー
 シモーネ・ヤング(指揮)

 録音時期:2006年10月15,16日
 録音場所:ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ)でのライヴ
 プロデューサー:ディーター・エームス
 レコーディング・プロデューサー:イェンス・シューネマン
 5.0サラウンド・ミックス:イェンス・シューネマン
 サウンド・エンジニア:クリスティアン・フェルトゲン
 SACD Hybrid
 Stereo(2.0)/Multichannel(5.0)

【プロフィール】
シモーネ(シモーン)・ヤングは、1961年3月2日、オーストラリアのシドニーに生まれ、そこでピアノと作曲を学びました。貝殻を形どった外観で名高いシドニー・オペラ(ハウス)でアシスタントを務めていた1985年、急病の指揮者に変わり、わずか数時間という予告で見事に代役を務め、センセーショナルなデビューを果たしました。
 その後奨学金を得てヨーロッパに留学、ケルン市歌劇場でコレペティ、アシスタント、専属指揮者を務め、パリではダニエル・バレンボイムのアシスタントとしてパトリス・シェローの演出による伝説的なベルク『ヴォツェック』の上演にも携わり、バイロイト音楽祭の『ニーベルングの指環』のアシスタントなどもこなしてその実力を蓄えていきます。
 1993年から1995年まで、ベルリン州立歌劇場の専属指揮者を務めるとともに、その間に世界各地の名門歌劇場に客演して短期間のうちに名声を築き上げました。それには1993年、ウィーン国立歌劇場での『ラ・ボエーム』公演で、女性として初めて歌劇場管弦楽団を指揮したこと、パリ・バスティーユ・オペラ、コヴェントガーデン・ロイヤル・オペラ、フィレンツェ五月祭、バイエルンとハンブルクの州立歌劇場が含まれます。
 また、コンサート指揮者としてもシュターツカペレ・ベルリン、ミュンヘン・フィル、ハンブルク・フィル、ニューヨーク・フィルなどの指揮台に招かれていますが、1997年には、ウィーン・フィルを2005年11月、ウィーン楽友協会で156年の歴史上はじめて振ったことでも世界的な話題になりました。1999年から2002年までベルゲン・フィルの首席指揮者、2001年から2003年までシドニーとメルボルンのオーストラリア・オペラの首席指揮者兼芸術監督を務め、2005年からハンブルク州立歌劇場のインテンダント兼フィルハーモニーの音楽総監督(GMD)に就任し、精力的な活動を繰り広げています。
 わが国でも1997年と2003年にNHK交響楽団に客演指揮して、好評を博しています。また2006年にはハンブルク高等音楽演劇院の教授に就任し、後進の指導にもあたっています。

収録曲   

  • 01. Bruckner: Symphony No.3 wab 103 (original version 1873) T Gemäßigt, misterioso 25:26
  • 02. U Adagio. Feierlich 19:20
  • 03. V Scherzo. Ziemlich schnell 06:40
  • 04. W Finale. Allegro 17:09

総合評価

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初稿なので通常聴いている稿(3稿らしい)と...

投稿日:2013/04/20 (土)

初稿なので通常聴いている稿(3稿らしい)と随所で異なる旋律と響きが聴かれて面白いです。旋律の流れは3稿の方が聴きなれていて違和感がありませんがワーグナーのオペラから引用しているらしく興味深いです。演奏は大変分厚いながらも澄んだ響きがうまく表現されていていかにもブルックナーという感じで大変良かったです。

コーキロマンハ さん | 兵庫県 | 不明

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開放的に金管を鳴らしているが、縦の線が揃...

投稿日:2011/12/31 (土)

開放的に金管を鳴らしているが、縦の線が揃わない。 そこがどうも気になる。ブルックナー休止に対して 配慮が欠けているような気がする。あと、バランスも 計算していない。オルガンの響きを連想させないし、 部分部分で毎回違う。詰めの甘さが気になってしまう。 もう少し細部まで気を使って演奏して欲しい。

フルシチョフ さん | 東京都 | 不明

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この女流指揮者がこれほど素晴らしいブルックナ...

投稿日:2010/05/22 (土)

この女流指揮者がこれほど素晴らしいブルックナー演奏をするとは。勿論十分な経験を積んでのことと思いますが、一連のブルックナー録音以前にはさしたる録音もなかったはずです(NHK音楽祭には来てましたよね)。しかしカタログに載っているいわゆるno name指揮者のブル録音とは演奏の完成度という点でどうも一線を画しているような気がします。ブルックナーの1-3番についてはヨッフムの旧全集が素晴らしいと思っていましたが、ヤング女史の2,3番を聴いて、またヨッフムを聴き直してみたりすると、あれここはやっぱりこうじゃないほうがいいんじゃないと思ったりする箇所も多く、勿論版の問題こそあれ、そろそろ心の中では新しい演奏が上位に来ているように感じ始めています。ただし歴史的巨人を崇拝する傾向のある我が国の好事家(私も含めて)に対しては、実演(とできれば言語)でその素晴らしさをアピールしていただきたいと切望します。私たちは20年後も、クナ、チェリ、シューリヒトって言ってるんでしょうか。彼らが残したレコード芸術はかけがえのない宝物です。ヤング女史には年齢を重ねて巨匠となり、そうして歴史的巨人に伍する素晴らしい録音を残していただきたいと思います。

fuka さん | 神奈川県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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