ベートーヴェン(1770-1827)

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CD 輸入盤

交響曲第5番『運命』、他 テンシュテット(ライヴ)

ベートーヴェン(1770-1827)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SSS0056
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

独ヴァイトブリック・レーベル
クラウス・テンシュテット・シリーズ第1弾
ベートーヴェン第1番、運命、エグモント

テンシュテットは旧東独出身の巨匠ですが、出身地での活躍は録音ではほとんど知られておりません。若い頃から、録音時のトラブルが多かったため、テンシュテットとは録音の仕事をするなというのが当時の放送業界では不文律になっていたそうで、旧東独放送録音ではごく初期のオペラ・アリアの伴奏、東独現代音楽が少々しか現存していません。1962年から音楽総監督を務めた古都シュヴェーリン州の歌劇場管=メクレンブルク・シュターツカペレとのベートーヴェンは、そういった意味では奇跡的な存在ともいえるもので、立派な演奏である上に、一点一画を疎かにせず、しかも十分な高揚が感じられます。この時代から、すでに巨匠的風格を備えていたのです。
 『運命』と『エグモント』は、すでに東独から亡命し、アメリカ、イギリスでの活躍で名を挙げてからの里帰り公演。1972年から音楽総監督を務めたキール歌劇場管=キール・フィルとの凄絶きわまりない演奏で、ピリピリとした緊張感とド迫力が共存しています。マニアからは正規CD化が待ち望まれていたテンシュテット最高のベートーヴェンとして知られるものです。
 WEITBLICKではテンシュテット未亡人との良好な関係を今後も維持し、良質な演奏をリリースすべく計画しているとのことです。

ベートーヴェン
・交響曲第1番ハ長調作品21
 メクレンブルク・シュターツカペレ
 クラウス・テンシュテット(指揮)
 1968年4月19日 ステレオ録音(スタジオ)

・交響曲第5番ハ短調作品67『運命』
・劇付随音楽『エグモント』 作品84〜序曲
 キール・フィルハーモニー管弦楽団 
 クラウス・テンシュテット(指揮)
 1980年3月20日、ステレオ録音(ライヴ)


【ライナー・ノートから抄訳】

クラウス・テンシュテットは、1926年にドイツ・メルセブルクに生れた。彼は、ヴァイオリンとピアノをライプツィヒ音楽院にて学んだ。彼のキャリアは、ドイツ分断後のハレ劇場管弦楽団のコンサートマスターを1948年から務めたことから始まる。しかし、間もなく手に障害を生み、ヴァイオリン演奏が不可能となり、歌手の指導に転向した。1979年に批評家トール・エッケルト・ジュニアのインタビューに対し、彼はこう答えている。「私は指揮を習った事など一度もない」

 テンシュテットは、1953年に東独の作曲家ヴァグナー・レゲニーのオペラで指揮者デビューを果たした。1958年には、ラーデボイル州の音楽監督、1962年にはシュヴェーリン州劇場の音楽監督となる。テンシュテットは、シュヴェーリン州歌劇場について、400年の偉大な伝統を持ったオペラ・ハウスと語っている。彼は東独の有名オーケストラに客演を幅広く開始したものの、商業録音の機会は西側へ亡命するまで一切なかった。

 1971年、スウェーデン客演に当たって当局のミスによって、テンシュテットの家族にもビザが下りてしまった。元来、東側のアーティストが西側に客演する際には、亡命を阻むために本人のみが出国を許され、家族は自国に必ず残らなければならない。東独のみならず共産圏共通の仕組みであった。
テンシュテットは後に、こう述懐している。「東独に住んでいた時は、行きたい国には行けなかった。もし、それを望んだなら、その後は存在すら否定された」
ストックホルムやイェテボリでの活動をこなしあと、これ幸いと西側への亡命を決意した。間もなく、西独キール歌劇場の音楽監督に就任した。

 小澤征爾が、テンシュテットのコンサートをドイツで聞き、ボストン交響楽団の客演指揮者に招いたのは1974年のことだった。併せてトロント交響楽団にも客演、これは北米デビューともなった。ボストン響での二つの演奏会、ブラームス・プロ、ブルックナー・プロは、翌夏のタングルウッド音楽祭におけるブルックナーの第8交響曲再演へと繋がった。この演奏はセンセーショナルな成功を納め、アメリカでのテンシュテットの評判は嫌が上でも高まり、すぐに広まった。

 しかし、テンシュテットは一度も全米メジャー・オーケストラから地位を与えられたことはなかった(ミネソタ管弦楽団の主席客演指揮者は、数シーズン務めた)。彼はアメリカにおいて、生ける伝説となり、メジャー・オケへの客演が繰り返された。タイム・マガジンは、テンシュテットを“全米で最も追い求めるべき、客演指揮者”と記述している。

 タングルウッド音楽祭における、ブルックナーの第8交響曲を聴いた私は、その忘れがたき名演に感動し、すぐさま、テンシュテットのファンになった。皮肉にも、私が聴いた最後のテンシュテット・コンサート(ニューヨークフィル客演時)で聴いた作品でもある。
 タングルウッド音楽祭は、音楽祭の常としてリハーサルは少ないので、表面的な演奏に陥りがちだ。テンシュテットのリーダーシップは、どの瞬間も重要なイベントのようにオーケストラを引張っていった。
テンシュテットは全米ではブルックナーを特に集中して指揮した。その理由について彼はこう説明している。「米国では、素晴らしい指揮者達が、ベルリオーズ、チャイコフスキー、ストラヴィンスキーを演奏している。しかし、ブルックナーについては、良い演奏に恵まれていないと思っており、それが私にとってのチャンスでもある」と。

 テンシュテットはメトロポリタン・オペラにおいて、ベートーヴェン:「フィデリオ」を指揮した。オペラ指揮も熱望されたが、彼はコンサートに忙しくなっていたので、準備に時間の掛かるオペラ上演は、非情に困難となってしまった。
 西側でのキャリアを重ねた1979年のグラモフォン・マガジンのインタビューにおいてこのように語っている。
「オペラ指揮から別れることは、容易なことではない。多くのコンサート指揮に拘束されている現在、オペラを指揮する時間がない。しかし、必ずやオペラに復帰する日は来るだろう」
けれどもこの願いは実現しなかった。

(レスリー・ゲルバー) 

収録曲   

  • 01. Symphony no 1 in C major, Op. 21
  • 02. Symphony no 1 in C major, Op. 21
  • 03. Symphony no 1 in C major, Op. 21
  • 04. Symphony no 1 in C major, Op. 21
  • 05. Symphony no 5 in C minor, Op. 67
  • 06. Symphony no 5 in C minor, Op. 67
  • 07. Symphony no 5 in C minor, Op. 67
  • 08. Symphony no 5 in C minor, Op. 67
  • 09. Egmont, Op. 84: Overture

総合評価

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安価なので、購入したが音が悪い。スレて乾...

投稿日:2011/05/14 (土)

安価なので、購入したが音が悪い。スレて乾いた音が終始鑑賞を妨げる。演奏が良いだけに残念。

ひこぼし さん | 東京都 | 不明

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MEMORIES全集をヤフオクで落として聴きまし...

投稿日:2008/02/18 (月)

MEMORIES全集をヤフオクで落として聴きました。やはりこの指揮者、ベートーヴェンとマーラーでは超一級の名演を残している。福永陽二郎さんの仰せられる通り、あの1991盤第九は1985盤すら凌ぐ超名演です!第3もEMIと双璧。この2曲も超級の名演だ。第1は録音が古いがBBCライヴと双璧の躍動感溢れる名演。そして第5!!ヤバイです、第1楽章はそこまでずば抜けてないが第2楽章でここまで興奮したのは初めてだ。第4楽章は、大爆発してますね、これぞテン!

TYR さん | 愛知 | 不明

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北国、KAZEさんの仰る通りだと思います。そ...

投稿日:2006/03/04 (土)

北国、KAZEさんの仰る通りだと思います。そんなに爆演系ではありません。この指揮者に関しては、皆さんどうも何でも爆演として捉えすぎていませんか。演奏のムラのある人ですからその落差をそういう風に感じるかも知れませんが、もともとミュンシュ系の豪放磊落を特徴とした演奏家だと思うのですが。

TH さん | 埼玉県 | 不明

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ベートーヴェン(1770-1827)

1770年12月17日(16日?):父ヨハン、母マリアの次男としてドイツのボンに誕生。 1778年:7歳でケルンでの演奏会に出演。 1781(1782?)年:クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェに師事。 1800年:交響曲第1番を宮廷劇場で指揮。 1804年:交響曲第3番『英雄』を発表。 1805年:交響曲第5番『運命』、交響曲

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