同じ交響曲第2番の入ったバーンスタインのDVDを買って、それはそれで気に入ったのですが、ベルグルンドの指揮のものも聴きたくなり、これを買いました。
交響曲第2番は、まずテンポが速かったので意外でした。さらに、他の指揮者の演奏では皆さんテンポを落として表情をつけ、後期ロマン派的なスケールの大きさを出そうとするような箇所でも (少なくとも3-4人の指揮者は聞いているはずですが大体同様でした。楽譜に何か注文が書いてあるのかどうかはわかりませんが、) この演奏では淡々とテンポは落とさずに進めていきます。
この結果、この曲は大体50分だと思っていたのですが、このベルグルンドの指揮では40分を切っています(39分50秒)。
とはいえいい演奏でした。テンポは速くても必要なところで表情はつけてきています。1度目はテンポと時間でびっくりしたのですが、2度目、落ち着いて聴けるときに再度ゆったりとした気分で聴いたら、いい感じでした。どうももしかすると、シベリウスが楽譜に表そうとしたのは、この、意外とシンプルで素朴な感じなのではないか、その素材の味が良く出ているのではないか、と思いました。
でも他の指揮者のものとどちらがいいのか、それは難しかったです。あえてたとえると、こってりソースのビーフシチューと、マグロの刺身(いや北欧だからサーモンの刺身かな(?))、と、どちらがいいかというような感じにも思えます。当然、好みがあるでしょうし。
既に1枚持っている人でその演奏が50分くらいなら、シベリウスのファンならばぜひお勧めです。初めて買うという人もお勧めできますが、どこかで他の演奏を聴いたら、この曲はこんなにテンポを振ったりスケール感を出すのかなと違いを感じるかもしれません。その点がOKでしたらお勧めです。
大洋の女神は初めて聞く曲なのでコメントは省略します。
フィンランディアは、是非1度フィンランドのオーケストラの演奏で聴きたいと思っていました。ちょうどこのCDに入っていて、なるほど、故郷がフィンランドの人たちが演奏するとこういう感じなのだな、という、何というか基準のような聴けたような感想です。ベルグルンドのテンポはここではそれほど速くはありません。後半はやや速いと思いますが、まあ指揮者による違いの範囲くらいでした。
このヘルシンキ・フィルのフィンランディアが組み合わさっていることもちょうどよかったと思っています。