言うまでもなくゲルギエフはこの曲を何度も演奏している。
オケもロンドン響、ウィーンフィル、ベルリンフィルと、数多のプロ指揮者からしたら羨ましい限りの贅沢さ。それらの経験を踏まえ、2014年に主兵マリインスキーとのスタジオ録音に踏み切ったのがこれ。
ゲルギエフらしくしなやかで躍動していてまさに集大成という印象。今までの経験が生きていて、随所で「なるほどこう来たか」と納得させられつつ統一されたコンセプトも感じられ、作品の新たな魅力を発見する一方でどこにも不満を感じないのは驚きだと思う。
これからもこの曲を演奏するたび、ゲルギエフは新たな魅力を発掘してくれるのだろう。