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ブルックナー:交響曲第9番(第4楽章付)補筆完成版
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曲目リスト
ディスク: 1
1 | 交響曲第9番 ニ短調 (第4楽章付) (補筆完成版) 第1楽章:荘厳に、神秘的に |
2 | 交響曲第9番 ニ短調 (第4楽章付) (補筆完成版) 第2楽章:スケルツォ、動的に、生き生きと-トリオ(速く) |
ディスク: 2
1 | 交響曲第9番 ニ短調 (第4楽章付) (補筆完成版) 第3楽章:アダージョ(遅く、荘重に) |
2 | 交響曲第9番 ニ短調 (第4楽章付) (補筆完成版) 第4楽章:フィナーレ(神秘的に、速くなく) |
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 梱包サイズ : 14.4 x 12.5 x 1 cm; 113.4 g
- メーカー : ワーナーミュージック・ジャパン
- EAN : 4943674157501
- 製造元リファレンス : WPGS-50002
- 時間 : 1 時間 22 分
- レーベル : ワーナーミュージック・ジャパン
- ASIN : B00GD3D40G
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 6,461位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 236位交響曲・管弦楽曲・協奏曲
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今年のPMF Galaコンサートでダウスゴー指揮でブルックナー9番FinaleSPCM2012年版を演奏するというので予習用に購入しました。
2020年3月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第4楽章はあくまでも資料として・・・ブルックナーの作品とは思えません。
ブルックナーでラトルは合わないのかなぁ・・・
ブルックナーでラトルは合わないのかなぁ・・・
2019年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思っていたより録音が悪いと感じた。全奏時の各楽器郡の分離が冴えず、うるさいだけで感動出来なかった次第。
2013年5月16日に日本でレビュー済み
全体として、特に第3楽章までは、明色系の豊かな音色、歌心にあふれた9番となっています。第1楽章は
若干速めのテンポで見通しよく進み、第2楽章はまさに舞曲、流れるような美しい仕上がりです。第3楽章
はゆったり歌いますが、弱音部もたっぷり目に鳴らされ、諦念や死の予感を感じさせず、むしろ夢見るよう
な、静かな心地よさを感じる部分があります。3楽章終結部は、ここで曲を終える必要がないためか、やや
あっさりと、引きずらずに幕を閉じていきます。1〜3楽章まで、無用な加減速や歌い込みなどの恣意的解
釈がなく、通常の3楽章までの演奏としても、好感の持てる演奏です。
第4楽章は、今まで聞いた補筆完成版演奏の中で、もっとも完成度の高いものだと思います。ブルックナー
にしか描けない、非常に美しい下降音型による主題が胸を打ちます。中間部ではシンコペートする音型が執
拗に続く箇所があり聴く者を不安にさせますが、終結部に向かってはずいぶんと流れもよく、ほぼ創作によ
るコーダも、不自然ではありません。むしろもっとやってほしい位です。この演奏の特筆すべきところは、
1〜3楽章を明るい音色で描ききったことにより、第4楽章のもつ異様さ、暗さ、鬼気迫る静かな迫力と
いったものが、際立っていることです。第3楽章で終えても十二分に説得力ある楽曲です。この楽章に続き
うるものが果たして作曲可能だったのか、とまで考えたこともありますが、この異形の第4楽章は、その答
えを示唆してくれるような気がします。
現時点では補筆完成版演奏の最高峰といって差し支えないと思いますが、オーケストレーション面ではどう
しても第4楽章の音密度が低く、ややすかすかで物足りない所もあります。今後、散逸している楽譜はもっ
と発見されていくでしょうし、演奏する立場からの考証や助言をも取り入れて、補筆版がどんどんバージョ
ンアップしていくことを願ってやみません。そうした今後への期待をこめて、★1つ減じて4点。
若干速めのテンポで見通しよく進み、第2楽章はまさに舞曲、流れるような美しい仕上がりです。第3楽章
はゆったり歌いますが、弱音部もたっぷり目に鳴らされ、諦念や死の予感を感じさせず、むしろ夢見るよう
な、静かな心地よさを感じる部分があります。3楽章終結部は、ここで曲を終える必要がないためか、やや
あっさりと、引きずらずに幕を閉じていきます。1〜3楽章まで、無用な加減速や歌い込みなどの恣意的解
釈がなく、通常の3楽章までの演奏としても、好感の持てる演奏です。
第4楽章は、今まで聞いた補筆完成版演奏の中で、もっとも完成度の高いものだと思います。ブルックナー
にしか描けない、非常に美しい下降音型による主題が胸を打ちます。中間部ではシンコペートする音型が執
拗に続く箇所があり聴く者を不安にさせますが、終結部に向かってはずいぶんと流れもよく、ほぼ創作によ
るコーダも、不自然ではありません。むしろもっとやってほしい位です。この演奏の特筆すべきところは、
1〜3楽章を明るい音色で描ききったことにより、第4楽章のもつ異様さ、暗さ、鬼気迫る静かな迫力と
いったものが、際立っていることです。第3楽章で終えても十二分に説得力ある楽曲です。この楽章に続き
うるものが果たして作曲可能だったのか、とまで考えたこともありますが、この異形の第4楽章は、その答
えを示唆してくれるような気がします。
現時点では補筆完成版演奏の最高峰といって差し支えないと思いますが、オーケストレーション面ではどう
しても第4楽章の音密度が低く、ややすかすかで物足りない所もあります。今後、散逸している楽譜はもっ
と発見されていくでしょうし、演奏する立場からの考証や助言をも取り入れて、補筆版がどんどんバージョ
ンアップしていくことを願ってやみません。そうした今後への期待をこめて、★1つ減じて4点。
2016年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
EMI国内盤『
ブルックナー:交響曲第9番(第4楽章付)補筆完成版
』のブランド名をワーナーに差し替えただけのもの。よってEMI盤に知識豊富な皆さんが付けられたレビューがそのまま当てはまり、私などが付け加えることはありません。第3楽章までだけでも立派に名演として通用する演奏で、未完・補筆入りの第4楽章もブルックナー作品として聴いて違和感のない仕上がりです。
25ページの日本語ライナーもちゃんとついています。第4楽章のどの部分がブルックナーの筆で、どこにどの程度校訂者の手が入っているか、3ページに渡り詳細に記載されています。サンプルとして少し抜粋します。
(17ページより引用)
展開部:207~ 296小節(6:46~ 9:46)
216小節までは上記と同様にボーゲンの空白部分に音符を補う。217~232小節はスケッチに基づく再構成、および欠落部分の補填。233~248小節(7:34~8:02)は完成状態に近いボーゲンが存在。249~ 264小節は再構成ならびに補填。 265小節(8:33)以降はオーケストレーションが未完の ボーゲンを補筆。
(引用終わり)
SACDハイブリッド盤ですが、私はSACD再生環境を持っておらず、音だけであれば輸入盤CDを買うのが賢いのですが、このライナーだけで価格差は納得です。
25ページの日本語ライナーもちゃんとついています。第4楽章のどの部分がブルックナーの筆で、どこにどの程度校訂者の手が入っているか、3ページに渡り詳細に記載されています。サンプルとして少し抜粋します。
(17ページより引用)
展開部:207~ 296小節(6:46~ 9:46)
216小節までは上記と同様にボーゲンの空白部分に音符を補う。217~232小節はスケッチに基づく再構成、および欠落部分の補填。233~248小節(7:34~8:02)は完成状態に近いボーゲンが存在。249~ 264小節は再構成ならびに補填。 265小節(8:33)以降はオーケストレーションが未完の ボーゲンを補筆。
(引用終わり)
SACDハイブリッド盤ですが、私はSACD再生環境を持っておらず、音だけであれば輸入盤CDを買うのが賢いのですが、このライナーだけで価格差は納得です。
2013年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ベートーヴェン第10、マーラー第9、バッハのマルコ等々ついつい買って後悔ばかり(笑)。
だがしかし!レビューに触発され買ってみたが録音も演奏も、一番重要な第4楽章にも満足しています。
しかしブルックナーの死と第3楽章がレクイエムであるかのようなイメージが払拭できず、この第4楽章をすぐに受け入れられない自分もいます。ブルックナーが残した第1-3楽章は生者の世界から死後の安息地への旅立ち、そして永遠の休息、という完結したイメージですかね(笑)。作曲者本人がどのように考えていたかは別ですが。
実際のところブルックナーは最終楽章を終えたかったらしいですし、第4楽章で絶筆となったときはテ・デウムを置くようとの遺言もあるそうなので、第3楽章で完成した作品と捉えられるのはブルックナーにとって不本意かもしれませんね。
肝心の第4楽章ですが、第9に一貫して流れる宇宙的な荘厳さと雄大さを失うことなく緩やかに進んでいきます。しかし決して第3楽章のようなアダージョではなく、地に足付けて力強く、時に飛翔し、懐古しつつも現世に別れを告げ、安息地に着実に向かっていくような。
そしてついに神のお膝元にたどり着き感謝と賛美で力強く終える。うーん、見事です。悪くない。妄想爆発で聴いてしまいました(笑)。
フィナーレはブルックナーが指示したと言われる逸話に基づく推論で「テ・デウム」と「ハレルヤ」によるアポテオーズで編纂者が補填したそうです。個人的に、第9の後のテ・デウムに違和感があったのですが、今まで感じていた違和感を払拭してくれる見事なフィナーレ。ブルックナーが(言っていたらしい)「テ・デウムを最終楽章に」、というのはこういうことなのだろうかと。そう納得させられるフィナーレでした。
解説書には小節−プレイバック区間の対比と、どの部分が補填でどういう解釈で編纂されたものなのか、ブルックナー自身により完成されたものなのか、などが詳しく記載されており、最終楽章を聴く上での参考になります。
だがしかし!レビューに触発され買ってみたが録音も演奏も、一番重要な第4楽章にも満足しています。
しかしブルックナーの死と第3楽章がレクイエムであるかのようなイメージが払拭できず、この第4楽章をすぐに受け入れられない自分もいます。ブルックナーが残した第1-3楽章は生者の世界から死後の安息地への旅立ち、そして永遠の休息、という完結したイメージですかね(笑)。作曲者本人がどのように考えていたかは別ですが。
実際のところブルックナーは最終楽章を終えたかったらしいですし、第4楽章で絶筆となったときはテ・デウムを置くようとの遺言もあるそうなので、第3楽章で完成した作品と捉えられるのはブルックナーにとって不本意かもしれませんね。
肝心の第4楽章ですが、第9に一貫して流れる宇宙的な荘厳さと雄大さを失うことなく緩やかに進んでいきます。しかし決して第3楽章のようなアダージョではなく、地に足付けて力強く、時に飛翔し、懐古しつつも現世に別れを告げ、安息地に着実に向かっていくような。
そしてついに神のお膝元にたどり着き感謝と賛美で力強く終える。うーん、見事です。悪くない。妄想爆発で聴いてしまいました(笑)。
フィナーレはブルックナーが指示したと言われる逸話に基づく推論で「テ・デウム」と「ハレルヤ」によるアポテオーズで編纂者が補填したそうです。個人的に、第9の後のテ・デウムに違和感があったのですが、今まで感じていた違和感を払拭してくれる見事なフィナーレ。ブルックナーが(言っていたらしい)「テ・デウムを最終楽章に」、というのはこういうことなのだろうかと。そう納得させられるフィナーレでした。
解説書には小節−プレイバック区間の対比と、どの部分が補填でどういう解釈で編纂されたものなのか、ブルックナー自身により完成されたものなのか、などが詳しく記載されており、最終楽章を聴く上での参考になります。
2012年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とうとうベルリンフィルが取り上げてくれた,という思いである。第9番4楽章版は,聴ける限り様々な演奏を主にCDで,一度は実演で聴いた。新たなバージョンが出る度により洗練されている感はあったが,今回のラトル/ベルリンフィルは,演奏の質もすばらしいこともあり,ほぼ決定版と言っていいようだ。
特に,第4楽章コーダに関してだが,これまでの版では,ブルックナーがメモ的に書き残したコーダの最後の和音進行Ces-F-A11(属11の和音)のあとに,静寂があってそこから後光が差すかのようにD音上のテ・デウム音型が現れて,アレルヤが厳かに奏され,最終和音のDを力強く構成してゆくというものだった。これはこれで非常に感動的なのだが,しかし,これはあまりブルックナーらしくない。
この2012年版では,その後光が差す部分が潔くカットされいて,Ces-F-A11のあと,一気に力強いD上のアレルヤが現れるという素直な解決になっており,ブルックナーらしさが増した。この部分を聴いたとき,これまで感じたことのないような感動を覚えた。
ちなみに,コーダ最後の数小節は研究者の全くの創作と思われがちだが,実はブルックナーが完成させた最後の作品(従って第9と同時期の作品)「ヘルゴラント」のコーダ部を参考にしている。まだ聞いたことのない方はぜひ聞いてもらいたい。実に誠実な仕事をしているのがわかる。
一つ残念なのは,コーダの直前,つまり再現部の最終部分である。この部分は,アイヒホルンの頃からヴィルトナーの録音に至るまで,第1楽章第1主題への回帰が聴かれていた。それはとてもよくできていたと思うが,その後,ブルックナーの書いた新たな楽譜が見つかり,大幅に変更を余儀なくされたようだ。そのような理由で,2007年のボッシュ版ではここがずいぶんあっさりしたものになった。第1楽章への回帰はなくなり,物足りなくはなるが,こちらの方がよほどブルックナーらしい。(その根拠は,第8番や第4番のフィナーレ。)
このラトル版では,この部分がちょっと煮え切らない。ブルックナーが書いた部分は変更がきかないから,そこに無理やり第1楽章第1主題をつなぎ合わせたような印象になってしまっている。この部分に関しては,ボッシュ版のままでもよかったかもしれない。もっとも音型の共通点からすれば,第1楽章の回帰は理にかなっているので,例えば,フルートのソロパートで暗示する程度がちょうどいいような気がする。そうすれば,次のオーボエ旋律にもつながり,しかもコーダに重心が置かれて全体的なバランスもよくなるのではないだろうか。今のままでは,この部分がコーダの価値を薄めてしまっている。
いずれにしても,全体としてとても質が高く,4楽章版としては一番のお気に入りとなった。ブルックナーの第9番については,3楽章で終わりにした方がよい,という見方が優勢である。しかし,例えば,第3楽章にため息と共に現れる「生からの別れ」のメロディーが,第4楽章では(多少形は変わっているものの)輝かしいコラールとして再び現れることの意味を考えたことがあるだろうか。そこからテ・デウム音型が形成されてゆく。さらに,このコラール音型およびその反行形がテ・デウム音型と相まって最終的なクライマックスを築き上げ,アレルヤへと繋がる。ブルックナーがこの曲を通しておそらく一番伝えたかったであろうこのアイディアだけでも聴く価値があるように思うのだが。
人によっては,第9番のフィナーレにしては弱い,という感想を持っているようだが,題材,構成に関して,全くブルックナーそのものであり,不十分さは感じない。むしろ,さらに高い次元を目指していた形跡さえ聴き取れる。ただ残念ながら,ブルックナーの作品として客観的に評価するには,まだ対位法的,和声法的に物足りない箇所があるのも事実である。特に中音部,低音部には補筆する余地がまだありそうだ。しかし,この部分を補筆するのはよほど注意を要するし,それは対位法,および和声法の大家だったブルックナー本人にしか許されていないのかもしれない。音響的に研ぎ澄まされた新たな旋律,音型が必要となるからだ。ただ個人的には,現段階の成果を踏まえた上で,研究家,作曲家,演奏家の方々にはもっと挑戦して欲しいとは思う。
特に,第4楽章コーダに関してだが,これまでの版では,ブルックナーがメモ的に書き残したコーダの最後の和音進行Ces-F-A11(属11の和音)のあとに,静寂があってそこから後光が差すかのようにD音上のテ・デウム音型が現れて,アレルヤが厳かに奏され,最終和音のDを力強く構成してゆくというものだった。これはこれで非常に感動的なのだが,しかし,これはあまりブルックナーらしくない。
この2012年版では,その後光が差す部分が潔くカットされいて,Ces-F-A11のあと,一気に力強いD上のアレルヤが現れるという素直な解決になっており,ブルックナーらしさが増した。この部分を聴いたとき,これまで感じたことのないような感動を覚えた。
ちなみに,コーダ最後の数小節は研究者の全くの創作と思われがちだが,実はブルックナーが完成させた最後の作品(従って第9と同時期の作品)「ヘルゴラント」のコーダ部を参考にしている。まだ聞いたことのない方はぜひ聞いてもらいたい。実に誠実な仕事をしているのがわかる。
一つ残念なのは,コーダの直前,つまり再現部の最終部分である。この部分は,アイヒホルンの頃からヴィルトナーの録音に至るまで,第1楽章第1主題への回帰が聴かれていた。それはとてもよくできていたと思うが,その後,ブルックナーの書いた新たな楽譜が見つかり,大幅に変更を余儀なくされたようだ。そのような理由で,2007年のボッシュ版ではここがずいぶんあっさりしたものになった。第1楽章への回帰はなくなり,物足りなくはなるが,こちらの方がよほどブルックナーらしい。(その根拠は,第8番や第4番のフィナーレ。)
このラトル版では,この部分がちょっと煮え切らない。ブルックナーが書いた部分は変更がきかないから,そこに無理やり第1楽章第1主題をつなぎ合わせたような印象になってしまっている。この部分に関しては,ボッシュ版のままでもよかったかもしれない。もっとも音型の共通点からすれば,第1楽章の回帰は理にかなっているので,例えば,フルートのソロパートで暗示する程度がちょうどいいような気がする。そうすれば,次のオーボエ旋律にもつながり,しかもコーダに重心が置かれて全体的なバランスもよくなるのではないだろうか。今のままでは,この部分がコーダの価値を薄めてしまっている。
いずれにしても,全体としてとても質が高く,4楽章版としては一番のお気に入りとなった。ブルックナーの第9番については,3楽章で終わりにした方がよい,という見方が優勢である。しかし,例えば,第3楽章にため息と共に現れる「生からの別れ」のメロディーが,第4楽章では(多少形は変わっているものの)輝かしいコラールとして再び現れることの意味を考えたことがあるだろうか。そこからテ・デウム音型が形成されてゆく。さらに,このコラール音型およびその反行形がテ・デウム音型と相まって最終的なクライマックスを築き上げ,アレルヤへと繋がる。ブルックナーがこの曲を通しておそらく一番伝えたかったであろうこのアイディアだけでも聴く価値があるように思うのだが。
人によっては,第9番のフィナーレにしては弱い,という感想を持っているようだが,題材,構成に関して,全くブルックナーそのものであり,不十分さは感じない。むしろ,さらに高い次元を目指していた形跡さえ聴き取れる。ただ残念ながら,ブルックナーの作品として客観的に評価するには,まだ対位法的,和声法的に物足りない箇所があるのも事実である。特に中音部,低音部には補筆する余地がまだありそうだ。しかし,この部分を補筆するのはよほど注意を要するし,それは対位法,および和声法の大家だったブルックナー本人にしか許されていないのかもしれない。音響的に研ぎ澄まされた新たな旋律,音型が必要となるからだ。ただ個人的には,現段階の成果を踏まえた上で,研究家,作曲家,演奏家の方々にはもっと挑戦して欲しいとは思う。
他の国からのトップレビュー

ADRIAN
5つ星のうち5.0
A MAGNIFICENT BERLIN BRUCKNER 8th
2012年6月23日に英国でレビュー済みAmazonで購入
What an astonishing combination it is of Maestro Rattle and his Berlin Philharmonic "superstars".So here we have this terrific completion of Bruckner's 8th symphony!
I think Mr. Rattle has made a significant coo in being far sighted enough to set down this performance for all to hear and judge all others that may come after!
By golly, any attempt to beat this performance would have to be super human!
This is a wonderfully controlled presentation with a powerful yet sensitive, emotional performance of tremendous breadth!
I feel that the academic endeavour and painstaking thought that obviously has gone into preparing this symphonic completion is the right one!
Well time will only tell!
However EMI have given captured a huge soundstage of immense presence, one of their "top drawer" releases!
I managed to acquire the Japan EMI release in glorious SACD surround sound! Somewhat pricey, but in my opinion IF you have SACD playing equipment well worth the extra cost for a wonderful aural experience!
I shall very much treasure this wonderful CD, thank you EMI.
I think Mr. Rattle has made a significant coo in being far sighted enough to set down this performance for all to hear and judge all others that may come after!
By golly, any attempt to beat this performance would have to be super human!
This is a wonderfully controlled presentation with a powerful yet sensitive, emotional performance of tremendous breadth!
I feel that the academic endeavour and painstaking thought that obviously has gone into preparing this symphonic completion is the right one!
Well time will only tell!
However EMI have given captured a huge soundstage of immense presence, one of their "top drawer" releases!
I managed to acquire the Japan EMI release in glorious SACD surround sound! Somewhat pricey, but in my opinion IF you have SACD playing equipment well worth the extra cost for a wonderful aural experience!
I shall very much treasure this wonderful CD, thank you EMI.

E H O 4159
5つ星のうち5.0
Rattle's Bruckner 9
2013年10月30日に英国でレビュー済みAmazonで購入
I have always enjoyed Rattle's performances with the BPO, from Haydn to Mahler and beyond. This version of Bruckner's 9th. is no exception. The novelty here is the added movement which certainly contains some recognizable Bruckner motifs. The sound quality has certainly been enhanced by SACD technology.