俊英ネルソンス&手兵バーミンガム市響、若さと色彩感あふれるストラヴィンスキー、バレエ「火の鳥」全曲&「詩篇交響曲」
[商品番号:ORFEO-804101] ORFEO より快調にリリースを続けるネルソンス& 手兵バーミンガム市響の第3弾はストラヴィンスキー。
同月28日のプロムスでも取り上げられた「火の鳥」は、バーミンガム市響にとって1987年のラトルとのセッション録音以来となるもの。ここでネルソンスはラトル盤と同じく1910年版を選択してじっくりと幻想的なドラマを描いてゆきます。かなり早めのテンポ設定が個性的な「序奏」以下、「王女たちのロンド」までは各パートをよく歌わせて美しさを目いっぱい引き出して酔わせると、こんどは「夜明け」を境になだれ込むように「カスチェイ王一味の凶悪な踊り」へ突入、絢爛たる「フィナーレ」までグイグイと引っ張る若々しい音楽づくりがたまらなく新鮮です。
カップリングの「詩篇交響曲」は、ヴァイオリン、ヴィオラとクラリネットが含まれない実験的ともいえる楽器編成がユニークな作品で、なかでも混声合唱の存在感は際立っています。その意味では、世界的な合唱指揮者ハルジーによって、1983年より25年以上にわたり鍛え上げられたバーミンガム市響合唱団の雄弁な表現力を確かめる絶好の内容となっています。
[録音:2009年7月21-22日 「詩篇交響曲」 & 7月26-27日 「火の鳥」 バーミンガム、シンフォニー・ホール(セッション・ステレオ)]
[DDD] [ステレオ] [68'34'']